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71 回り道

 深い眠りについていたアルマはふと意識が戻る。


 ぼーっと空を眺めると、まだ三つの月は地平線より上に位置していて、まだあと数時間夜があることが分かった。


 まだ寝られるかと思い、アルマは眠りにつこうとする。が、視界端にあるものが映ったことで寝るのをやめた。


 ゴリラである。

 恐らくアルマと三号が寝ている間、ずっと起きておいてくれたのだろう。うっすらと隈のようなものが目の下ににじんでいる。


「ゴリラ、寝なよ。交代」


 ゴリラは少し遠慮するように顔を横に振ったが、アルマに引く気がないことを察して大人しく眠りについた。


 三号はまだ寝ている。

 実のところ、三号さえ寝ていればアルマはある程度寝ずに活動できる。


 寝なければならない理由は、精神と肉体両方に存在する。


 一つは肉体面。これは何日も寝ないままでいると体がうまく動かなくなり、最後は死んでしまう、というもの。蚊は分からないが、人間の場合だと20日ほどである。種族によってはこれがない種族もある。


 もう一つが精神面である。これは、寝ないことによるストレス、脳へ負担がかかり、数日寝ないだけで判断力がベストコンディションの一割にも満たなかったり、狂ったように笑いだしたりして取り返しのつかないことになる。


 本来は精神面のほうが厄介なのだが、アルマの場合はそうではない。


 三号が代わりに寝ているからである。


 アルマと三号は精神を共有している。そのため、実際には寝ていなくとも、寝た気にはなることができるため、精神面への影響はなくすことができる。


 肉体面の影響は無くならないが、一日数時間睡眠を削ったところで倒れるアルマではない。




 夜が明け、ゴリラが起床をする。



 アルマは夜の間ずっと考えていた。


「次は、西の山脈に向かう」


 北の森は危険すぎた。今のアルマ達では到底太刀打ち出来そうにもない。


 もっと強くならなくては。最低でもあと一回は進化をしておきたい。


 アルマの瞳はリベンジの炎で燃え盛っていた。一切の憂いがなく、ギラギラと輝きを放っている。そんな魅力的な瞳だった。




 アルマ達三匹は少しずつ西へと進んで山脈へと近づいていく。

読んでいただき本当にありがとうございます!


次回、山脈………??


「蚊の主人公、面白そう!」「アルマのサバイバルの続きが楽しみ!」とおもっていただけたら次回も読んでいただけると嬉しいです。ブックマークと評価もお願いします!!


毎日18:30に更新中です!

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