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72 山脈

 山脈の頂上からの景色はまさに絶景というにふさわしい景色だった。

 雄大な景色を一望できる。澄んだ空、豊かな大地。


 アルマは気持ちよさそうに深呼吸をし、ぐーっと伸びをする。


「魔物もそこまで強くなかったし、しばらくはここで狩りかな。」



 山頂まで上る道中で出会った魔物はたった二匹。鷹と鹿である。鷹の方は翼を広げたら全長一メートルほどの巨体で、鹿は角が全身を覆うように、隙間を開けて張り巡らされた不思議な形をしていた。


 鹿の角は球の形を形作っていて、上手いこと自分の身を守っている。遠目から見ると木の枝の球の中に鹿が佇んでいるようにしか見えない。



 二匹とも強さはそこまでで、三号は鹿の角に上から張り付いて間から口を刺して血を吸えば終了。三号は鷹と相性はそこまで良くはなく、なんとか傷を受けながらも辛勝、といった具合であった。



 逆にゴリラの方はというと、両方快勝。鹿の方はパンチ一発で角を粉砕、からのもう一回パンチでKO。鷹の方はもっと簡単で、ただただ勢いをつけたパンチで一発KO。


 アルマも時間さえかければ二匹ともに気付かれず、傷もつけられずに勝てる相手だった。


 全員がそれぞれ自力で狩れる、そうなればやることはただ一つ。



 手分けして狩りをする、である。



 アルマ達三匹はそれぞれ別行動をし、魔物を狩り始めた。


 三号は主に鹿を、ゴリラは主に鷹を、アルマは主にゴリラが殺した魔物の血を、それぞれ狩り始める。


 適材適所。

 三号は鷹が苦手なので鹿を中心に。ゴリラは三号が狩らないことで余ってしまった鷹を中心に。


 アルマはゴリラが血が吸えないがために死体に残ってしまった勿体ない血を吸って経験値にするために。


 それぞれがそれぞれ、一番効率の良い狩りをしようと思った結果がこの分担である。


 アルマに戦闘はないが、まさに適材適所。アルマは格上に対しての搦め手を中心としたジャイアントキリングを得意としている。

 そのため、経験値稼ぎなどの格下、または同格狩りは向いていないのである。



 苦手なことは得意な人に任せればいいじゃない、アルマが人間時代から好きだった言葉である。


 まあ、人間時代は得意不得意とかを言える余裕はなく、その日ぐらしをしていたわけなのであるが、今となってはいい思い出である。

読んでいただき本当にありがとうございます!


次回、レベル上げの先……!?


「蚊の主人公、面白そう!」「アルマのサバイバルの続きが楽しみ!」とおもっていただけたら次回も読んでいただけると嬉しいです。ブックマークと評価もお願いします!!


毎日18:30に更新中です!

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