57 困惑
アルマはその場に立ち尽くす。
「………疲れたぁ」
時間にしてはまぁまぁ長くはあったがそこまで長期戦という長期戦ではなかった。しかし、アルマにとって、精神的ストレスは相当かかっていたと言えるだろう。
一度でも攻撃を食らえば即致命傷になりうる攻撃達。しかも、それはアルマだけにとってではない。三号にとっても致命傷となる。
どちらかがやられれば、その衝撃、動揺がもう片方にも伝わって芋づる式に死にかねない。だから、両方が無事でいる必要があった。
加えて、アルマは一度二号を失う経験をしている。
あのときの絶望感と言ったらもう、忘れられない。今でも心に残っている。
そんなことはもう二度と味わいたくなかった。文字通り、命を懸けて大蛇との闘いに望んでいたのだ。
「まぁ、なにはともあれ、再起できるだけの傷で終われてよかった」
心底安心したように息を吐く。目立った怪我は、三号の足がもげたところだけ。時間をかければ十分【自然回復】で治せる範囲。不幸中の幸い、といったところだろう。
さすがに風穴を開けられたりしては、【自然回復】で治せるかはまだ分かっていない。最悪の場合を常に想定して動いていて損はないだろう。
「気を取り直しまして、ステータスオープン!」
アルマの心臓はまだ暴れている。戦闘の緊張が抜け切れていない。
しかし、自分の精神を落ち着けるためにも、無理やりにでも切り替えていかないとずるずると引きずりそうなメンタルであった。
名前:アルマ 種族:ミスティック・メア
Lv.8
スキル:
喰血 Lv.10 気配迷彩 Lv.10 神経毒 Lv.7 ミスティック・ハミング Lv.10
魅惑の羽音 Lv.6 魔獣合成 Lv.1 一点集中 Lv.10 幻惑 Lv.5 自然回復 Lv.7
毒耐性 Lv.6 支配 Lv.1 錯乱 Lv.8 精神保護 Lv.8 毒 Lv.5 糸 Lv.3
「これは………」
アルマは呆然と自身のステータスとにらめっこをしていた。
何が何でもレベルが上がりすぎてる。たしかに大蛇は強敵だったとはいえ、このレベルが上がりにくくなっていた状態で6レベルも上がるということがどれだけ異常なことか、アルマは正確に理解していた。
「………やば」
アルマは背中に冷や汗をかくとともに、顔が震えて、にやけていた。
勝てるはずがなかった相手だったという恐怖と、そんな相手に勝利を収めたという二つの対極的な感情が、アルマの中をせめぎあっていた。
読んでいただき本当にありがとうございます!
次回、ダンジョンの先……??
「蚊の主人公、面白そう!」「アルマのサバイバルの続きが楽しみ!」とおもっていただけたら次回も読んでいただけると嬉しいです。ブックマークと評価もお願いします!!
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