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23 仕切り直し

すみません。現在体調不良で、しばらく、投稿頻度が落ちたり、文字数が極端に少なくなったりすることがあるかもしれません。ご迷惑おかけします。

 そのあと数分膠着状態が続いた。オオトカゲの攻撃手段としては舌での攻撃と突撃しかないらしく、予備動作を注意深く【ミスティック・ハミング】で観察しているアルマには当たることはなかった。


 舌を伸ばしてきそうな動作をオオトカゲがしたので、アルマは咄嗟に横にずれる。さっきアルマがいた場所にピンクの舌が通る。しかし、いつもと違う。いつもならアルマを捉えられなかった舌は行き場を失ってすぐにオオトカゲの口の中に戻っていくのに、今回は止まる様子がない。

 アルマは舌から飛んできた唾液に気を取られていてまだその違和感に気づけていない。



 ドォオン!と大きな爆発音のような音があたりに響く。息をつく暇もなく、地響きのようにゴゴゴゴという音が響いている。

 辺りが急に砂っぽくなった。そんな気がした。



 アルマの視界端に茶色い落下物が目に入る。理解する暇はない。しかし、アルマの生存本能がアルマの体を突き動かしていた。アルマは一直線へと壁際に向かう。少しへこんでいて、天井から直接射線が通らないような場所を求めていた。



 そのとき、天井が一気に剥がれ落ちるような音がした。岩がバラバラになって砂と土と、石と、苔とが天井から降ってくる。

 オオトカゲの狙いはまさにこれだった。攻撃が当たらないのなら範囲を大きくしてしまいましょうという雑な考え。しかし、蚊であり、たいていの攻撃が致命傷になり得るアルマにとっては効果は抜群の選択だった。


 落下物が落ち終わる。辺りが砂埃だらけで何も見えない。少しずつ、ほこりが晴れていく。


 オオトカゲは生きていた。攻撃範囲的に確実に範囲の中にいたように思われるが、自慢の鎧のような鱗に物を言わせて自爆攻撃をしたらしい。見た目の話、外傷はとくに追っておらず、攻撃した前となにも変わっていないように見える。


 対して、砂埃の中から顔を出した小さな魔物は満身創痍だった。壁際に逃げ込んだはいいものの、大きい石とかは直撃しなかったけど、土の塊や砂が上から降ってきたせいで、押しつぶされかけて、二本ほど足が変な方向に曲がっている気もする。


「ってぇな。足が曲がっちゃったんだけど、どうしてくれんの?」


 口では軽口を言っているが、アルマは肩で息をして、バランスを上手く保てていない。アルマなりの虚勢であった。戦う相手に弱みは見せないという強い意志。熱い闘志はいまだに目の中に宿っている。


 アルマは確かにダメージは受けて、オオトカゲはダメージを受けていない。これだけ見れば追い詰められたように見えるが、実態はほぼ互角。こうしている間にも、【魅了の羽音】で、闘志が削られ、体は鈍くなっていく一方。【幻】の影響で、攻撃をしなければならないアルマがどこにいるのかも曖昧になり始めている。



 お互い仕切り直しての第二ラウンドが始まろうとしていた。

読んでいただき本当にありがとうございます!


次回、先に倒れるのはどっち……?


「蚊の主人公、面白そう!」「アルマのサバイバルの続きが楽しみ!」とおもっていただけたら次回も読んでいただけると嬉しいです。ブックマークと評価もお願いします!!


毎日18:30に更新中です!

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