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02 ステータスオープン!

「ステータス、オープン」


 そう唱えると、半透明のウィンドウがアルマの目の前に現れる。


名前:アルマ 種族:イノセント・モスキート


Lv.1


スキル:

吸血 Lv.1 気配遮断 Lv.1 麻酔 Lv.1 モスキート―ン Lv.1


【吸血】

吸血の効率を上げる。また、吸血によって微量の経験値を得る。


【気配遮断】

気配に気づかれづらくなる。


【麻酔】

相手に痛みを感じさせづらくなる。


【モスキートーン】

超高音を発する。精神系スキルの媒体ともなる。


「これだけ、か」


 アルマのスキルには直接戦闘に関係のあるスキルが何一つとしてなかった。いよいよこれから生き残る術がなくなってきた。これらのスキルをアルマはどう活用できるのか。

 未来が少し不安になったアルマは半分やけくそで今発動できそうなスキルを試してみる。


「【気配遮断】【モスキートーン】」


 そうアルマが唱えると、二つのスキルが発動した。


「気配遮断は……あんまり実感湧かないな、俺自身からはなにも変化が感じられない。……それに比べて、モスキート―ンはいいな。音を出してそれがどう反響しているのかがわかる。障害物に沿うように反響するから索敵にも使えそうだ。…コウモリにでもなった気分だな。」


 とにもかくにもこれでアルマの今後の方針は決まった。今のアルマでは他の生き物は殺せそうにないことが分かってしまった。しかし、レベルを上げないとこの世界で蚊として生き残ることは困難。


 ……つまり、吸血で経験値を稼ぐしかないわけである。


 状況整理はひとまず終わりを迎えた。生き残るための道筋も見つけた。あとは、実行するだけである。


 アルマがそんなことを考えているうちに、いつの間にか最初のゾンビはどこかへ行っていたようであった。


 

 アルマは数十分カタコンベの中を飛んでいて分かったことがあった。


 このカタコンベはどうやらダンジョンなようだ。アルマのの目の前で一度ゾンビが突然発生した。そのときのアルマの驚きはアルマの前世も含めてトップ3には入るだろう。しかし、ゾンビに存在が気づかれることはなかった。


 アルマが素早く逃げたおかげか、それとも気配遮断のおかげなのだろうか。


 アルマがダンジョンの中で発見した魔物は全部で5種類。


 ゾンビ、スケルトン、ゴースト、ネズミ、そしてアルマ、蚊である。具体的な種族はわからないがアルマを軸に考えてみるとみんな大した種族ではないだろう。


 それから、一度スケルトンとネズミの戦いを見た。体格差と頑丈さの関係でネズミのボロ負けだった。あっという間に決着がついて、ネズミが横たわって死んだ。


 アルマはネズミの血を早急に飲ませていただいた。……正直に言うと、結構美味しいと感じていた。


 それに加えて、経験値も半分ほどまでたまっていた。もう一匹分吸えればレベルが上がる見込みである。


 ダンジョン内で死んだ生物は数十分たつとぼろぼろと崩れてダンジョンに取り込まれるので、そもそも死体の数が少ない。

 その上で、そもそもこのダンジョンの魔物はほとんどが血の吸えないアンデッドで構成されている。


 蚊生そんなにうまくはいかないものである。


 それからまた数時間後、アルマはやっとお目当てのネズミの死体が見つけることができた。ようやくである。ネズミの首元に近づき、口の役割を果たす吻(ふん)と呼ばれる血を吸う針を刺しこむ。


 美味しい。それ以上に快感で体が震える。アルマの種族である蚊は血を吸うことで快感を感じるらしかった。


『レベルが上がりました』


 途端にアルマの頭の中に無機質な声が響く。久々、蚊としては初めてののレベルアップである。人間時代振りであろう。



 実は、ネズミを探している間に、【気配遮断】と【モスキートーン】のレベルはそれぞれLv.3になっていた。【吸血】もたった今Lv.2になったので順調に成長をしている、と言えるだろうか。


 アルマはゆっくりと後ろを振り返る。


 アルマは少し前から嫌な気配を薄々感じ取っていた。


 案の定ゾンビである。腐った肉の塊がアルマの視界いっぱいに広がる。


 そのゾンビは今にもアルマを食わんと大きく口を開けてこちらに手を伸ばしてきていた。


「いつかのいたちごっこの再開かよ!……とも思ったけどまだ数時間しかたってないんだよな。おんなじ奴か?」


 すぐにアルマはその場から逃げ出して壁の隙間に入り込んだ。レベルが上がったおかげで若干さっきより体が軽い、そんな気がしている。


「レベルが上がったは良いものの効率が悪すぎるな。必要な経験値はこれからどんどん上がっていくだろうな…。それに比べて、俺が血を吸える量はこのままだと対して変わっていかないっぽいし。これは………方針を切り替えたほうがいいかもしれない。」

読んでいただき本当にありがとうございます!


次回、アルマの方針………!?


「蚊の主人公、面白そう!」「アルマのサバイバルの続きが楽しみ!」とおもっていただけたら次回も読んでいただけると嬉しいです。ブックマークと評価もお願いします!!


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