次の旅行について考えていたら、面倒になってくる
旅行が面倒なのは、家に帰らないといけないからだ。
当たり前のことだが、これが外へと出ようとする気持ちを削ぐ。遠くへ行こうとすればするほど、往復の交通時間が比例して長くなる。交通費も上がる。ヨーロッパへ旅行に行ったことがあるが、旅費の半分は交通費だった。
バイクに乗るが僕の趣味だ。目的地までの行き道は、楽しい。知らない土地へ向かうことは、見たことのない道や景色を眺めながら、バイクで走ることができる。バイク好きであれば、目的地よりも行くまでの道中で満足することもだろう。
ただ、同じ道を帰ってこないといけないとなると、楽しさよりも苦痛が上回る。よほど遠くへいけば、違った道で帰ることもできるのでまだ楽しめるが、それほど距離がなければ遠回りになるだけだ。行きで楽しんだ分だけ、帰りのときには飽きている可能性もある。好きなものも、ほどほどがちょうどよい。
新幹線やバスで移動して、移動中は寝たり映画を見たりすればよいかもしれないが、それでもなんだか疲れが溜まってしまう。おそらく、知らない人がいる場所にいるだけで体が緊張してしまうのだろう。
「そんなことを言っていたら、いつまでたってもどこにも行けないよ」とアウトドア派の人に言われそうだ。たしかにその通り。その結果、僕は出不精になっている。世間を見渡す限り、多くの人が過去の人に比べてインドアになっているように見受けられる。おそらく、僕が外へ出たくないのと同じような理由だろう。
家で楽しめるものも増えた。若者に限らず、多くの人がスマホの画面をみて満足している。そうであるなら、もう旅に出る必要はない。誰かが撮影した旅行の写真をみたり、旅行先のホームページに載っている綺麗な写真を見るだけでも、その場所を知った気になれる。旅行もバーチャルになった。
テレワークがコロナ前と同じ水準に戻っているという報道を読んで驚いたが、旅行する割合も戻るのだろうか。物価や宿泊費や交通費が上昇しているので、ますます移のデメリットが目立つようになった。おまけに、ネットで調べれば旅行先の情報や写真も見ることができるので、メリットも減ってしまった。移動は、環境への負荷もある。そんなこと考えると、バーチャルだけでいいではないかと思う。
でも、それでいいのかと疑う自分もいる。行きたい街や自然にしばらく滞在するのはどうだろうか。家に帰るのが久しぶりに感じるぐらい現地に滞在すれば、新鮮な気持ちで帰り道を戻って来られる。
旅行は、バーチャルか滞在型になる。仮想か現実か。実際のところは、どちらも行き来するような生き方になるのだろう。




