なぜなぜと思いながら、ファンメールを読む
ファンメールといっても、好意的な文章ではなく、オンラインゲームをプレイしているときに届くメールやメッセージのことだ。ゲーム内でのやりとりに対する不満や煽りのメールのことを一部の人は「ファンメール」という。
あるゲームをしていると、ファンメールが届いた。内容は、僕が他の人と一緒になってチームでプレイしていて、その振る舞いが気に食わないという趣旨だった。暴言や煽るような文言も記載されていた。
ファンメールはこれまでに何度も頂戴しているが、今回は珍しいケースだった。というのも、僕は一人でプレイしている野良プレイヤーで、チームでプレイしてはいなかった。相手が勘違いをしていた。
こういうときに「お前こそ勘違いをしている。勝手なこといいやがって」ということを反射的に送る人もいそうだが、それでは会話にならない。相手は反論を耳を傾けるはずがないからだ。なので、「他のキャラクターにもメッセージを送ってみたか?返信は返ってきた?」と僕は尋ねた。「メッセージが相手に届かない設定になっているようだ。お前にしかメッセージが届かなかった」と返信があった。
相手に何があったのかと詳しく聞くと、他のプレイヤーから煽りプレイを受けて、その煽りキャラクターと同じチームメンバーと思わしき僕にメールを送った、ということだった。
「僕は一人でプレイして、そのプレイヤーのことは知らない」と言うと、「失礼しました」と謝りのメッセージがあり、「よきゲームライフを」というメッセージでやりとりが終わった。このファンメールがなければ「よきゲームライフ」だったかもしれないが・・・。この手のひら返しの早さに怖さを感じた。
僕は相手が「失礼しました」と書いたことに違和感があった。気に食わない相手に対して、相手は失礼なことをしていると自覚していることになる。つまり、煽りプレーや非常識な行為を取った人に対しては、失礼なことをしてもよいと考えている。これは、この人だけではない。ネット世界を除くと、多くの人はそう思っているそうだ。失礼な行為をとった相手に対しては、礼儀を尽くす必要ないというわけだ。
僕は、失礼なことをされたと思うのであれば、丁寧に相手へ反論するのがよいと考える。そうしないと、無礼な行いを咎める人が無礼者ということになってしまう。人を殴るなと言いながら、相手を殴り返すようなものだ。綺麗事に聞こえるかもしれないが、綺麗事を通せるときは、綺麗事を通すのも悪くない。
「相手がさきにやってきた」「俺はそこまでやっていない」というフレーズは、個人だけではなく人種や共同体、国家同士で言い合っている。そろそろ飽きてもよいと思うが、飽きずにお互いにストレスを抱えて攻撃し合っている。その不満を種にして利益を得ようとしている人もいる。人間は成長しない。




