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展開に迷ってまして書いては消し書いては消しをしてたら半年経ってました( ˙꒳˙ )
魔王との魔法合戦はしばらく続いていた。
私が魔法を打てば魔王は避けて。魔王が魔法を打てば私が避ける。避けるのに失敗して、髪は散り手はかすり、微かに血が滲んでいる。むかつくことに魔王はかすり傷さえつけていない。
「思っていたよりもできるじゃないか。これなら少しは楽しめる」
「それはどうも。ご期待に応えられたみたいで嬉しいわ!」
あー、もう!!
こっちは防御に聖魔法を攻撃に水魔法をって残り少ない魔力をやりくりしてんのに!
ばかすか打ちやがって!!
カイルたちの魔力の気配は近づいてきているけど、今すぐに到着出来る距離じゃない。
着いたとしても私がいる場所にたどり着くことは難しいかもしれない。
ここは、なにかに覆われてる。
それが何かは分からない。もしかしたら、魔王の魔力でできた檻のようなものかもしれないし、違うかもしれない。
だけど、それを解析する暇なんてないから、どうにかしてカイルたちはここまでたどり着いてくれることを願うしかない。
私のやるべきことは魔王を倒す……。いや、助けること。
――とは言ってみたものの。
見る限り弱点なんか見当たらないし、こうしている間にも攻撃は止まないし、魔力は減り続ける。今はまだ互角かもしれないが、こちらが不利になるのは目に見ている。
このまま、魔力が尽きて魔王に倒されるのが先か。それとも、カイルたちが来るのが先か。
「逃げてばかりでは僕は倒せないぞ」
その一言と共に真正面から魔法が跳んできた。それを間一髪で避けたその時。別の魔法がこちらに向かってくる。体勢は崩れたまま。
避けられない!!
残り少ない魔力で防御壁を作る。パキッパキッという音と一緒に防御壁にヒビが入っていく。
そして、壁は小さな光の粒となって消えていった。魔王の魔法は防御壁で削られてはいるけど威力は残ったまま。
(……ごめん)
最後に浮かんだのはその言葉とカイルの顔。
黒い魔法が目の前に迫り、そして……。
****
「着いた」
目の前には鬱蒼とした森。
入り口なんてどこにも見当たらない。でも、この中からクリスタの気配を確かに感じる。
「行こう」
短く告げれば皆頷いてついてくる。僕よりもクリスタの気配を強く感じるのユキが先頭に立ち進んでいく。
その道は、木々に覆われて地面がぬかるんでいるくらいで静かだった。
いや、静かすぎる。
「何か、おかしくないですか。動物が一匹も居ない。静かすぎます」
エドガーの言葉に一つ頷いた。ここが、魔の森ということを差し引いても何も居ないのはおかしい。
まるで、なにかに怯えて逃げ出したような……。
『グルルゥ……!!』
ユキが、森の奥を見つめ唸りだした。
その時。ユキが見つめる森の奥から大きな魔力が膨れ上がった。
「これは?!」
「この反応は……。アリステア、クリスタの居場所がわかった。いま危険な状態かもしれない。急ごう!」
森の奥。動物も何も居ない森を進んでそこにいたのは……。




