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魔王編④


「さぁ、かかってこい!クソ人間ども!」


「私が隙を作ります!」


シンシアが飛びかかる!


シャキーン!


キンキン!……キン!



後ろで構えるスカーレット。


魔王討伐へどちらが向かうか。

そう、あの日剣聖と神速は

一騎打ちで勝った方が魔王討伐へ行くことになり


勝者は神速だった。


神速のあまりの速度に

一太刀も当てることができなかった剣聖は

無惨にも破れ、その後自分の存在価値を見失う。


ヴィオラ様に逢えなかったら彼女は先に

リタイアしていたかもしれない。


生きる意味、自分の価値。

そんなものは人それぞれ。


今となっては

剣聖の生きる意味は

ただのヴィオラ様の推し活。

それのみ。


だが、

自分の不幸や力不足を

何かのせいにして、

自暴自棄になり、

周りの人間に害をなしたり、

犯罪の道へ人を誘うなど


それは


絶対にあってはならないことなのだ。





「必ず貴様を倒す!!」


スカーレットの斬撃が飛ぶ!


ズババババ!!!


周りの壁や柱を切り刻む。


騎士団や、魔法使いはこの戦いにはもう

参戦できない。近寄れないのだ。


「ははは!当ててみろよ剣聖!」


漆黒の風の異名を持ったシンシアの特技は

圧倒的な速度であった。

その速度をもって

この国一番の冒険者へ駆け上がったのだ。


だが、


その速度を持ってしても

神速のアキレスには追いつけなかった。


キン!!

シャキーン!!


「速い!速すぎる!」


「ほらどうした二人とも?当ててみろよ?」


「……!くっ!」


シンシアにはこの速度にプラスして

【心眼】のスキルがある。

数秒先の未来が視えている。


しかしーーーー



それでも追いつけない。


圧倒的な速さ。



これが


【神速】のスキルーーー



未来が視えても追いつけない!


ズバ!!


「うわぁぁぁぁぁぁ!!」


シンシアが斬られた!!


シュガーがすぐにポーションを投げる!




「奥義グランドクロス!!」


ズババババ!!!


「ははは!危ねぇなぁお前のぶった斬りはぁ」


「アキレス〜〜!!!」


ズババババ!!


……だが当たらない!


速いなんてもんじゃない


(あれはもはや速度なんて概念ではない

瞬間移動、転移に、限りなく近い!!)


転移使いのシュガーが絶望する速さ。




ズバ!


「うわぁぁぁ!!」


スカーレットもアキレスに斬られる!


シュガーがポーションを投げる!


「面白いアイテム持ってるな?

結界の中ここまで来れたのはそれか」


「ま、まさか…アキレス貴様が結界を張っているのか?」


「ああ、面白い技を魔王から教わってな。ははは!」


「くそ!」


キン!!


この二人を持ってしても一撃も

攻撃を当てることができない。


神速のアキレスが強すぎる!!


二人が同時に斬られる!


ズババ!!


「うわぁぁぁ!!」



ついに



崩れ落ちる剣聖と心眼……


「謝ったら許してやらんこともないぞ?

一生俺のドレイにしてやるよ、ははは!」


「……クソくらえ」


「貴様なんぞに従うならゴキブリに従うほうがマシだ」


「ははは!いい度胸だクソ共!!!」







ーーーここしかない


勝ったと油断しているアキレス。


切り札は最後まで取っておくものだよ。





倒れた剣聖と心眼を見下し憤る神速のアキレス。


そのとき


そのアキレスの真後ろに現れたのは


今までずっと姿を消してついてきていた


黒猫のぬいぐるみを抱えた白髪の天使と


ーーー巨大な竜だった。



「……やっと……出番」


ギャオオオオオ!!!!


「……な!!」


振り返ったアキレスに竜のブレスが襲いかかる!


「ドラゴンブレス!!!!」


ドドドドドゴゴゴ!!!


その竜の息吹は

確実に神速をとらえ

地獄の業火となり

致命傷を与える。


「ギャァァァアァァァァァァ!!」


それでもなんとか逃げ出そうとした神速……


しかしその足を掴んだのはシンシア。


「撃てーーーーー!!!!」


「秘奥義エクスカリバー!!!」


ズババババ!!!!!






真っ二つに、切り裂かれたその男は


最後にニヤリと笑ったように見えた。


ついに


神速のアキレスを




ーーー倒した!!


ワアアア!!!


「貴様に同情はない。死を持って償えアキレス」



やった!やったぞ!


ワアアア!!


ウオオオオ!!


シンシアと3人の勇者候補はそれぞれを称え合う。







「……今度こそ」


「……任務完了でございます」


「これで僕たちは英雄だね!」


「……出番……ないかと思った……」


「にゃー!にゃー!」


ワアアア!!


「ポーションでみんな回復を」


「僕は傷一つないよ!」


「最高の一撃だったよドラゴ」


「にゃー!にゃー!」


「お疲れ様」


「……ネコちゃん……どうしたの?」


「ん?」


「参謀の使い魔の猫?どうしたのだ?」


「シュガー?どうしたのでございますか?」


シュガーが勇者候補たちをひっぱって

何かを伝えている。


(ナミの様子がおかしい!助けろ!!)


奥で倒れているナミに気づいたシンシア。



「……!ナミ!?どうしましたか!」


流れ弾にあたった?

いや、絶対防御魔道具を持っていたはず……!?


ナミのまわりを黒い影が包んでいる


毒!?呪い!?


なんだこれは!?


魔法使いを呼ぶが何かわからない!


「ナミ!」


「参謀殿!」


「……ナミ……どうしたの」


絶対防御で防げない攻撃?


外からじゃない


何か体の中から


何かが蝕んでいるような……


(まずい!勇者候補の成れの果てを聞いたナミは

絶望しておった!心を蝕まれとる!これは……!)


(シュガー……)

(ナミ!意識はあるか?しっかりしろ!)

(……ごめん逃げて……)

(ナミーー!!)

(……ごめんなさい……)


ナミが暗闇に飲み込まれる。

身体は漆黒の闇に蝕まれ

どんどん巨大化していく。


その姿は到底人間とは呼べない

悪魔の姿となり

まわりに毒を巻き散らかしながら

雄叫びをあげる


グオオオオッーー!!



「この姿!ナミ!一体何が!?」


「まさかこれが……」





最悪だ……



そうだ


なぜ気づかなかった


なぜ忘れていた……


彼女も



勇者候補だったじゃないか



これが


勇者候補の成れの果て……







ナミが


魔王に……



魔王化してしまった……!!









グオオオオオオオオオ!!!!!!









読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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