魔道具編①
魔法都市は広い。
そしてその半分以上を
魔法学園が占めている。
前教会本部は崩壊してしまったので
臨時で魔法学園内に教会本部を設置。
居なくなった元領主の屋敷も撤廃させて
魔法学園内に移動。
アルベルト殿下が魔法都市の内政を管轄。
まとめると
霊峰はマスタング伯爵の管轄。
魔法都市はアルベルト第8王子殿下の管轄。
元のエルデシュタインの街はセバスチャン管轄。
教会本部はマリベルとエド&シータ
魔法学園は学園長がいるが
そもそもここは教会の管轄。
それらを全て取り仕切っているのが
ヴィオラ様というのが今の状況。
特に魔法学園内に
学園、教会本部、魔法都市内政組織まで集結させた。
もちろんヴィオラ様が、アルベルト殿下とマリベルたちを全員一箇所にまとめて管理するための策である。
さて、本日の議題は教会にて
勇者候補召喚やめるのはいいけど
魔王暴れてるのどうするの問題の会議。
現状剣聖スカーレットの力で
均衡はたもてているものの、
新たな力がない限り魔王の脅威はなくならない。
すでに存在しているGATEが世界中にあるのだから
また新たな魔王が現れるかもしれない。
魔王とは知識を持った魔物で
魔物達を統率する存在。
大なり小なり定期的に現れているのが事実。
さらに今回の魔王は占領した城を根城にして
魔物達を使いそこで生活を始めている。
知識があきらかに高いのだ。
何か教会として
今後の力を知らしめるモノを出さないと
示しがつかない。
人々を救う存在こそが神であり宗教だからだ。
この会議のメンバー。
教会から聖女マリベル。
もちろんこの方が主役。
そして、最高神官エド、最高神官シータ。
この勇者夫妻は改めて教会での名前を
エドとシータにしたらしい。
世界中をこの名前で旅していたので
何かと都合がいいとのこと。
国からは西の盟友セシル・ウェストレイク公爵。
この方は国の外務大臣でもある。
教会は世界規模なので外務大臣登場てわけ。
我がエルデシュタイン家からは
ヴィオラ様とセバスチャンとルチアと私。
こっそりシュガー付き。
魔法学園から学園長とアルベルト第8王子殿下。
あとその他教会の神官と
何人かの貴族という構成。
セバスチャンが魔法学園の学園長と
親しげに話してるのが見えた。
きっと昔の同僚なんだね。
ウェストレイク公爵は相変わらず
ヘラヘラしている。
マリベルはあきらかに緊張している。
カワユス!
アルベルト殿下は会ったついでに何やら
ヴィオラ様に用事を言いつけられたらしく
忙しなく動いている。
普通に面倒な業務押し付けられてるんだろうな…。
教会がこれから何を主軸に、活動していくか。
各々色んな意見対策が出されたが
当然勇者候補召喚に勝るような案は出るはずもなく、
あーでもない、こーでもない議論が続いていた。
そして、ついにエルデシュタイン家としての
提案の番が来た。
発表するのは眼鏡イケおじ執事ことセバスチャン。
「今回エルデシュタインが推奨する案は
"魔道具"の作成と普及です」
まわりがざわつく……。
「魔力をこめた道具を世界中に普及させます。
例えばこちら。」
取り出したのは大きな箱で中には食材。
「モノが悪くなるのは菌の増殖が主な原因。
これを氷魔法で覆うことで食材の腐敗を遅らせます」
「続いて馬車の車輪と後方につけた噴射装置」
風魔法を付与して速度をあげたり、揺れを防ぐ。
他にも火魔法を付与した道具で料理を手軽にする。
武器への応用。
炎や雷を付与されたものや
光魔法が付与された回復アイテム。
「つまり、これらは魔法使いが実際やっていることを
魔法使いでないものが魔法を使えるようにする仕組み」
生活の向上から軍における戦力の拡大。
勇者候補という特異な力に頼るのではなく、
世界中の人間全体のレベルアップをはかるもの。
そして魔法使いといえば、教会、魔法学園。
道具の作成、魔力の供給、研究ができる環境。
「これをぜひ今後の教会の主軸にとの案でございます」
おぉー!!
ぱちぱち☆!
わー!!
概ねプレゼンは成功。
これは日本を体感した
ヴィオラ様とシュガーと私で
家電製品を動かせないか
という趣旨から始まり
電気を魔力に置き換えると可能だろうという
結論に至ってここにたどりついたのだ。
まさか日本観光がすぐ役に立つ時が来るとは。
七転び八起き。
なんでもプラスに発展させるの偉いよね。
もちろんまだまだ課題はある。
道具を作るのはドワーフと呼ばれる種族。
このドワーフはほぼ魔法が使えないので
魔法と道具を混合させる発想ができないのだ。
私もわかんないもん。
続いて維持の方法。
魔力を込めてもそれを維持できなければ
意味が無い。貯めておけないのよね。
すぐ魔力は分散して漏れちゃう。
つまり日本の乾電池にかわる
乾魔力池を作らないといけない。
成功すればある意味無詠唱で魔法が使えるので
魔法使いさん達の弱点である詠唱の手間問題も
解決できるかもしれない。
こういう課題を教会や魔法学園で研究して
実用化にしようという案である。
「いい案だが、実用化までに時間がかかりそうだね」
「即効性が欲しいね」
気持ちはわかるけどすぐは難しいね。
ざわざわ……。
そこへ
「それ、魔道具……似たようなもん
つこてる国がありますわ」
おお!
他の国の情報!
さすが外務大臣!
「魔道具開発の参考になるとは思いますけど、
正直オススメできる国ではないんや」
エド&シータが反応する。
「ああ、なるほどあそこか!」
「あらあら〜あそこはちょっと行きたくないですね〜」
この3人が嫌がるって一体……!?
「外交をほぼしてない鎖国状態のとある島国。」
「何人かいる権力者達が好き勝手に統率してるだけで
国としての機能はほぼ無し。法がないんや。
ワイ昔行った時殺されかけたからな♪」
絶対防御なのに?!
「あそこは教会も信仰してない。」
めちゃくちゃ怖そうなとこだな……。
ざわつくまわり。
そう、その国の名前は、
何人かいる統率者達の特徴から
こう呼ばれている。
"魔女の国"と……
読んでいただきありがとうございます!
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続きが気になるなと
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