異世界転移編②
ふと、我に返った私は
一気に溢れ出す涙を止めることができなかった。
「……パパ!……ママ!!」
うわぁぁぁ……!!
パパに抱きつき大泣きしてしまう。
「……パパ!
いつもお仕事頑張ってくれてありがとう……!
感謝してます!
こんなナミを育ててくれて
本当にありがとう……!!」
「……う、うわぁ!どどどうしたナミ!?」
「え〜んえ〜ん……!」
「え、やだお父さん何したの?」
困惑する二人。続いてママに襲いかかる私。
「ママ愛してる!いつも優しいママが大好き……!」
「うわぁ!ななななに!!??」
泣きわめきながら今まで伝えれなかった想いを
これでもかと伝える私。
次第にパパはもらい泣きしてしまう。
「うう……ナミ……ナミはパパの宝物だよ」
ママは優しく撫でてくれる。
「もう……怖い夢でも見たのかな……」
何も嘘じゃない。
急に会えなくなってしまったら
もう二度と気持ちを伝えれないこともあるんだ。
感謝の気持ちは特に……
一人娘の私を育ててくれて
愛してくれて
ありがとう……!
散々泣き散らかした私。
落ち着いた頃には
パパはお仕事に。
「ごめん、ちょっと今日は学校休む……」
「わかったわ。一人で大丈夫?
ママ今日は出かけるけど」
「……うん。大丈夫。部屋でゆっくりしとく。」
家を出ていく両親を見送った私は
リビングで少しまったりしていた。
やっぱり夢だったのかな。
体感的には約1年
あの世界にいた気がする。
ヴィオラ様に拾われて、
なんやかんやして、
ギルドの再建したり、
クッキー&クリーム開発したり、
シュガーやリーベが新しく家に来て
教会をみんなでぶっ潰しちゃって……
怒涛のような1年だった。
でも、そう、今は
昨日夜中に観たアニメの翌日。
何も時間は過ぎていないのだ。
夢だったとしても異世界だったとしても
とても楽しかった。
なんて素敵な体験だったのだろうか。
もうあんな体験は
二度と出来ないのかな……。
顔を洗った私は
とぼとぼと2階の自分の部屋に戻る。
カチャ。
はぁ、ちょっと寝ようかな……。
「……やっと戻ってきましたわナミ。」
(待ちくたびれて疲れたわい。クリームはないのか)
ん
…?
え?
目の前には私の部屋のベッドに座って
こちらを見ている
膝の上に黒猫を抱えたヴィオラ様と、
身に覚えのあるゴスロリ少女がいた。
「……シュガーがお腹が空いてますわ。
何かお食事はありませんこと?」
……
私の部屋にはテレビと
毎日遊んでたパソコンと
ベッドの横にスマホが転がっている。
(これがすまほというやつか?ナミ。)
……。
私の部屋に
……私の部屋に
ヴィオラ様と
シュガーがいる。
わぁー!!
……わああああ!!!!
友達なんて居ない私は
部屋に人をあげたなことなど無いのだ。
その恥ずかしさと
ヴィオラ様とシュガーにもう逢えないと
思っていたことと
感情がぐちゃぐちゃになり
また泣きわめいてしまう
「……あらまた泣いてますわ。」
「ヴィオラ様!……ヴィオラ様!!」
(吾輩は腹が減ったぞナミ。)
二人がよしよししてくれる。
え、
てか
なんでそんな冷静なの2人とも……!!
(いや、やっとお主目を覚ましたと思ったら)
「ワタクシ達に気づかず下に降りていきまして」
(両親?との再会に泣いておったから)
「まぁ泣き止んで戻るまで待ってあげましょうと」
(ここでのんびり待っておったからの)
……!!
まじか
最初から居たのか……!
「……てか、なんでいるの?」
(お主があんな危険なとこに近づくからじゃろ!)
「中に引きずり込まれそうになっていましたので
手を掴んだら一緒にここに来ましたわ」
(ここがナミの元いた世界なのであろう?)
「……うん、……うん」
ごめん
とりあえず
異世界行って
また帰ってきちゃったけど
とんでもない人
連れて帰って来ちゃった。
……ああ。
ヴィオラ様を
日本に
連れてきちゃった……。
あはは。
……どーすんのこれ。
異世界転移編のはじまりである……!!
読んでいただきありがとうございます!
もし少しでも面白いな、
続きが気になるなと
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