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霊峰魔物討伐編⑥


ーーー後日談ーーー


あの後ギャン泣きしながら結界を張り直した

エルフのリーベはヴィオラ様の従順な下僕と化し

誰の言うことも聞かないが

ヴィオラ様にだけは一切逆らわないという

妙な立ち位置になってしまった。


エルフの主張を無下にしてしまって責任を感じた

マスタング伯爵は自分の領地をエルデシュタイン家の

支配下に置くことで責任をとった。

実質マスタング領は霊峰ごとエルデシュタイン領として

ヴィオラ様の管轄となったのだ。


エルフ族への物資や食材の提供はマスタング伯爵が

今後担当するがヴィオラ様がバックにつくことで

エルフも大人しく言うことを聞くようになり

今回の事件は解決した。



冒険者ギルド【漆黒の翼】は

バルドがA級冒険者に昇格。

国内でも屈指の優良ギルドとして

ますます発展していくこととなる。


「はわわ〜マスター!ギルドへの入団希望者が

すごい人数来てます〜!!」


ドンガラガッシャーン!!


「ガハハ!ガハハ!天晴れでござる!」


もう私達の手を離れ見事に

独立した漆黒の翼に


嬉しくもあり


……少し寂しくもある。




マリベルと2人っきりの時間を作ってもらった私。

「ナミさん?改めてお話とは何でしょうか〜?」

「んーと、話があるのは取り巻きモブの私ではなく……」


「回復女。おまえ、吾輩が誰かわかっとるのじゃろ?」


そう言って現れたのは巨大な化猫の姿をしたシュガー。

いつものゴスロリ少女と演出が

違うのはこれが警告であるがゆえ。


「……ま、まさか……聖獣バステト様……」


「吾輩、教会と付き合いが嫌で

人間界を約30年ほど離れておった」


「【女神の使い魔】と呼ばれたバステト様が……?」


「勝手に教会がそう呼んでおるだけじゃ」


「そうでしたか……それで私に何を……?」


「久しぶりに人間界へ戻ってきて

吾輩エルデシュタインで静かに暮らしておる。

教会が関与してきたら吾輩はまた人間界を離れる。

だからこのことは他言するな。わかったな」


「……はい!承知しました……バステト様」


問答無用でマリベルを口止めしたシュガー。

なんだかごめんねマリベル。

あなたが中間管理職のおじさんに見えるよ。





王都ーーー


「ヴィオラ嬢。この度は見事であったぞ」


アーノルド国王より

今回の件で褒美が出るとのことで

謁見の間に呼び出されたヴィオラ様。

と、その取り巻きの私達。


「もう今となってはエルフ達とこの国が

どんな契約をしていたのか残っておらぬ。

何百年も前のことらしい。

逆にそんな昔の契約を今まで護ってくれていた

エルフ族に敬意と感謝を示したい」


「……多少強引に契約締結させましたので。

あそこにはエルフが5人住んでおります、

あとのフォローは国からもお願いいたしますわ」


「スカーレットから見事な交渉であったと聞いている」


国王の横でうんうん頷く剣聖スカーレット。


あれが見事な交渉ねぇ……。ぷぷ。


「エルフ族への物資や食材の提供は国が責任をもって

マスタング伯爵の元へ届けることを約束しよう」


「……ありがとうございます陛下。」


「そして、この度の働きにエルデシュタイン家に

褒美を出そう。ヴィオラ嬢、何を所望する」


ヴィオラ様……今更何を欲しがるのだろう?


「……そうですね」


少し周りを一瞥するヴィオラ様。


剣聖と目が合う。


「……!?ヴィオラ様?」




「……ではエルデシュタイン家に1人、

従者を迎えたく思いますのでそのお許しを。」


「ほう。誰が欲しいのだ?申してみよ。」



(わきゃー!!!私だ!間違いなくこれは

今回剣聖として騎士団を率いて

大活躍した私を所望しておられる!

ヴィオラしゃま!永遠に!

あなたの剣として私をおつかいくだしゃいませ!!)





「……ありがとうございます。その者とは……」











エルデシュタイン家の午後は

いつものお紅茶タイム。



優雅にお紅茶を嗜むヴィオラ様。

膝の上には愛猫シュガーがゴロゴロと喉を鳴らす。


執事とマッチョメイドはせわしなく

何やら業務をこなしているが


シェフの作った茶菓子は今日も絶品。


私はルチアと談笑しながら


楽しいひと時を過ごす。




そこへクロウが現れる。


「……ヴィオラ様。あいつ手に負えません。

何とかしてもらえませんか?」


「……」


「……アレは何もさせなくてよいから

菓子でも食べさせて大人しくさせておきなさい。」


「……もう、うるさいし、なんか走り回るわで……」


「……クロウ気に入られてるのね♪クスクス」


「勘弁してくださいよ……ぁあ、また来た……」


「おい!クロウ!!待つでありんす!!

変身ごっこして遊ぶのだ!!きゃきゃきゃ!」





エルデシュタイン領に大きな結界を張るという

大役をまかされたそのエルフは

屋敷内ではすることがないので

食っちゃ寝して遊んでいるだけ。

クロウの変身能力がえらく気に入ったようで

クロウは暇つぶしの格好の遊び相手になってしまった。





「……クスクス」


「クロウふぁいと〜♪」


「……勘弁してください〜」


「クロウ!次は動物に変身するでありんす!!

一緒に追いかけっこして遊ぶでありんす〜〜♪」


エルデシュタイン家に新しく来た

そのエルフのリーベは毎日走り回って、

屋敷に活気をもたらしてくれている。




そんな


大きな結界に護られた


エルデシュタインの屋敷は


今日も素敵な午後の紅茶タイムが


ゆっくりと流れるのであった。





めでたしめでたし♪











あ、


どんまい。


スカーレット。







読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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