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王位継承編②


王都へ向かう馬車の中。


「第1王子アーノルド殿下はとても人望があり

人を何よりも大事にする仁義溢れるお方。

対して第2王子ハインリヒ殿下は国としての

統制を徹底される国力増強をはかるお方。」


「第1王子は人を優先するあまり

国としての強さを強化できず

第2王子はとても厳しいが

国としては強くなるだろう

というのが一般的な見解ですね」


うちの執事は政治なんてちっともわからない

私でもちゃんとわかるように説明をしてくれる。


「しかし第2王子の側近たちによくない噂があります。

利権を取ろうと上手く第2王子を担ぎ上げて

今回の王位継承が第1王子に行かないように

動いているとの情報でした。」


「どちらが王でもかまいませんこと。

ワタクシの邪魔さえしなければ結構ですわ」


相変わらずめんどくさそうなヴィオラ様。

どちらかが邪魔をしてくるならそちらにはつかないという

意味にも聞こえるが、本当に興味なさそうにも見える。


「今回第2王子の側近のダンカンから招集要請です。

このダンカンが恐らく怪しいかと。」


「そいつを殴り飛ばせばよろしくて?」


「ヴィオラ様。さすがにおやめください。」


国の重鎮をぶん殴りかねないこの悪役令嬢は

本当はこの人こそが悪の魔王なのではないだろうか。


「にゃー」


シュガーがゴロゴロ言い出して

馬車内の緊張した空気を和ませてくれる。


シュガーはヴィオラ様の膝の上へ。

「まぁ、シュガーが乱暴するなと仰ってますわ。」


「クスクス」


和む空気。

ナイスよシュガーちゃん。

すっかりヴィオラ様もシュガーちゃんを

なでなでする癖がついてしまった。



この黒猫が私にだけ見せている

黒ゴスロリ少女は私以外には見えていない。

ヴィオラ様の膝の上で本体の猫はゴロゴロしているが

私のすぐ横には実はゴスロリ少女が座っている。


(吾輩あの城には知ってる者がおる。

お前のカバンの中に隠れておるから

城の中では本体は出さぬようにな。)


つまり猫本体はカバンの中へ潜む。

このゴスロリ少女の幻影は普通に私の横にいる。

私だけがこの少女を認識しているというわけだ。


シュガーちゃんだいぶ昔お城で飼われていたらしい。

聖獣って言ってたの少しだけ信用してあげるよ。


(だからそうだといってるであろう?お前はバカか。)

(そういうこと言うとクリームあげないからね。)

(卑怯だぞナミ!契約違反である!)

(そんな契約した覚えありませーん)


そんなことしてるうちに馬車は王都へ到着。




さぁ、


冷酷非情の暴君。


ヴィオラ・エルデシュタイン侯爵令嬢のおでましだよ!


その後ろに控えるは


執事とメイド、私と、他には見えていないゴスロリ少女。




王都の空気が変わる。


ザワザワ……





ーーーコツン


ーーーコツン


「うわぁ……!あれは!!」


「……ひっ!!」


「出た!あの方が……」


「ヴィオラ・エルデシュタイン侯爵令嬢!!」




……なんならもう、あなたが国王すれば?




ー城内ー




通された大きな部屋には


第2王子ハインリヒ殿下。

その周りに側近と見られる大臣たちが約10人。


「よく来てくれたヴィオラ・エルデシュタイン侯爵代行」


「ごきけんようハインリヒ殿下」


よかった〜。

おい、2番目!とか言い出すかと思った。


多くの側近と、大臣たちも挨拶してくる。

その中の一人がダンカン。

髭もじゃのおっさん。

こいつが犯人ですって顔してる。


ハインリヒ殿下は冒頭の挨拶のみ。

あとは、側近が代行してひたすら喋る。


なるほど。

典型的な大臣たちの操り人形てわけね。



「つまり、いくらアーノルド殿下の人柄が良くても

それだけでは国は成り立ちません。

あの方は優しすぎます。足元をすくわれます。

冷酷非情の暴君と呼ばれるあなたなら

きっとご理解いただけるでしょう?」


ダンカンがニヤニヤと喋る。

なんか気持ち悪いなこのおっさん。


「御託はいいからさっさと条件を提示しなさい」


うわ!急にきた!


「…!!」

「…なんという態度!」

「殿下の御前であらせられるぞ!」


全員引っ捉えられたりしないだろうか。

ビクビクしている私の横で

ゴスロリ少女がクスクスと笑う。


(悪魔女は痛快じゃのう〜……くくく。)

(……胃がもたないよぉ)

(器が違うわ。心配いらんぞ)

(うん。まぁ…ヴィオラ様を信じるしかないね)

(お前にできることなどないわ。気にするだけ無駄じゃ)

(もちろん。私はこの

最強すぎる悪役令嬢の

取り巻きモブに徹します!)





「では、失礼致しますわ」


条件の提示を聞いて話は終わる。


あきらかにイラついているダンカンを尻目に


撤収するエルデシュタイン家一行。



怖いよー


帰りたいよー


クッキー食べて寝たいよー


謁見がやっと終わったと思いきや

突然ヴィオラ様の暴走が始まった。


第1王子にもついでに会うと言い出したのだ。


「この、ワタクシが、わざわざ来ているのです。

第1王子にも時間を作らせなさい」


わー!


たのむ!


大人しくしてくれ!



胃から何かが逆流しそうな私を


誰か助けておくれ。


とほほ。



次回


ヴィオラ様 VS 第1王子!?











読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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