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特産品開発編③


【黒猫印のクッキー&クリーム】


と名付けられたそのお菓子は

瞬く間に大ヒット商品となり

エルデシュタイン領内に即広まった。


オズワルドはじめ、

商会に推薦してくれたルチア。

セバスチャンの白フクロウこと

風の使い魔による領地内外への宣伝。

みんなの協力もあり、


誰が見ても大成功と呼べるものであった。




ーーーだが


「許可しませんわ」


「ヴィオラ様ぁ〜なんでですか〜?!」


「領地内の街で流行ってる程度でしてよ。

今回の仕事は"特産品"の開発。

国中の人間がエルデシュタイン領といえば……

というレベルにはまだ達していませんわ。」


ぐぬぬ……


頑なにシュガーを飼う許可を出してくれない。


扇が閉じる。ピシッ!!


「精進しなさい」


あなたとの会話は終わりましてよのポーズ。


くそ〜。出直しか……




自室に戻った私はペット(仮)に話しかける。


「ダメだシュガーちゃん〜

ヴィオラ様が許可してくれないよ〜」


「……吾輩はクリームさえあればどうでもよい」


「なんでよ〜ウチにいたらクリーム食べ放題だよ!」


「……ふん、もう世間にクリームは出回っているのだ。

吾輩その気になればどうにでもできる」


「……もう!」


この黒猫は私と会話をするために人間に化ける。


正確には私にのみ幻覚を見せているだけで


周りの人には元々の黒猫の姿にしか見えていないし


声も私以外には聞こえないらしい。


自称、吾輩は聖獣だ、などと偉そうな口を聞くが


どう見ても甘いものに釣られるポンコツ猫だ。


「じゃあもう今日はクッキー&クリーム無しね」


「まて!ナミ!いきなりそれはあんまりであろう!?」


「じゃぁ助けて」


「……無茶を言うな。あの悪魔女は相当な手練ぞ。」


「知ってるー……」


「気が向いたら助けてやる。だからクリームはよこせ。」


ほらね。クリーム欲しいだけよ、この猫。


「はいはい。可愛い黒猫ちゃんだと思ったら

とんだゴスロリツンデレ少女だよ。」


「なんだそのツンデレとやらは?」


「……なんでもありませーん」


なんとか次の手を考えねば……。


このままでは、部屋から出さないという条件の元の

ペット(仮)状態をいつまで見逃してくれるか

わかったもんじゃない。





その日のディナー。


食事を終えた私達はお紅茶タイムで雑談へ。


「ナミのあの黒猫ですが…魔力を持ってますね」


セバスチャンが気づいてしまったよう。


「え、使い魔にできるってこと?」


「いえ、ナミに魔力がないので、無理ですね」


がーん。私が1番のポンコツでした。


「まぁ、懐いているようなのでペットとしては問題ないのでしょうが……」


あの黒猫は甘いもの食べさせてくれたら誰でもいいんだよ。


ゴリラメイドまでいらんこと言い出す。

「私も動物は特に好きではございません。」

ゴリラはあなた自身がゴリラなんだから

動物のペットはいらないよ?


「……とにかく!許可はいたしませんわ!」


しっかり拒否されている。


これはさすがに無理かなー


と、ほぼほぼ、あきらめかけていたところに……



「にゃー」


え?


あ!!


「シュガー!?入ってきちゃダメ!!」


全員が黒猫を見る。


「……ちょ!?ケモノが入ってきてますわ!」


わー!!つかまえろ!


「御意」


動物ゴリラが捕獲に動くが

なんとゴリラをさらりとかわして

シュガーはすぐさま我が主の足元に。


スリスリ。


「ぎゃぁぁぁあ……!ケモノーーー!!!」


こんなヴィオラ様初めて見た。


ほんとに苦手なんだね。




ゴリラにやっと捕獲されたシュガーは

私につっ返される。


(なにしてんのよ!シュガー!)

(む?気が向いたら助けてやるといったろう?)

(……え?なんのこと?)

(愚民め。悪魔女をよく見ろ。)



そこにはーーー


くちゅん!くちゅん!


くしゃみをしながら

全身を掻きむしっている

ヴィオラ様の姿が。


「……早くそのケモノを連れてってちようだい!」


「……は、はい!すいません!!」





え?


それ……


それって……


その症状……


ヴィオラ様が猫苦手な理由って……



もしかして……





ーーー起死回生の逆転へ。




ナミの転生前知識が

活躍する時が来たのである!





読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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