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冒険者ギルド編①


あれからーーー


ヴィオラ様は時間ができるとすぐ私を呼び出し、

私の元居た日本の話を楽しそうに聞くようになった。


まるで英雄の冒険譚に心を奪われる子供のように

目を輝かせて私の話に夢中になる。


あんなに恐怖の大魔王にしか見えなかった

冷酷非情の暴君がこんなにワクワクしている。

まさかヴィオラ様の可愛い笑顔が見れるなんて。


私ほんとにこの異世界に来てよかったなー……





……なんて思っていたのも束の間。



「いや、ですからっ……!あなたはその

"クルマ"とか"ヒコウキ"とかに乗って

馬より早く走ったり、

鳥より高く飛んだいたのですよね!?」


「は、はい〜……」


「では、一体どうやって

走ったり飛んだりしているのですか!?」


「わかりません〜〜……!!」


「なぜですの!?そんな妄想ではなく

動力と作り方が知りたいのです!」


「ごめんなさい〜……」


「仕組みが何もわからないですの!!?」


「はい〜おっしゃる通りです〜……」




「……もう、今日はよろしくてよ!

さがりなさい!」


「失礼します〜……」





転生前の記憶があったところで

それを再現出来る技術や知識がない。


ヴィオラ様をがっかりさせてしまい

私も、とぼとぼと、自室へ戻る。


電化製品なんかは、この世界では魔法が

電気の代わりの動力になっているという話で

なんとなく理解はしてもらえた。


せっかく転生前の記憶があるということが

私の取り柄だとわかったのに

なかなかそれを活かせないまま

時は過ぎていくのだった……。






そんな日々が少し続いたあと……



「……え?ギルドの運営について?」


「ええ。あなた日本でギルドの運営をしていたと」


確かにしてましたが!

……それはゲームの中の話なんです!!

ゲームとは何か、からまた説明が必要になる!


「は、はい、一応……」


「我が領地のギルドのマスターが新しく変わりまして」

「エルデシュタイン家でフォローしたいのです」


あぁ。それならゲームの知識しかないけれど

なんとかなるかもしれない。

私はゲーム内ではギルドのサブマスまでは

したことがあるのだ!……えっへん。


「今回はワタクシは行きませんので

何か結果を出してきなさい。よろしくて?」


「は、はい!」


こ、これは期待されている!

なんとかしたい……!

よし、ゲームオタクの知識をフル活用するんだ。


やってやんよ!ナミ!お前の出番だ!





というわけで

エルデシュタイン領地のギルド

【漆黒の翼】へと赴くことに。


私と共にギルドのフォローに入るのは

漆黒のマッスルボディこと、シンシア。


「はぁ……ヴィオラ様の護衛を外れるなんて

なんて屈辱……」


「そんな嫌がらないでくださいよ……」


「代わりにこんなゴミ勇者の護衛とは……」


わかってた。この人が性格悪いこと。


「シンシアさん〜……」


「はいはい。仕事はちゃんとしますよ」


まったくノリ気ではない

このゴリマッチョにも

上手く動いてもらうしかない。


ちょうど前回ボコボコにしたあの商会の場所を

もう少し行ったところに冒険者ギルドはあった。


カランカラン……


「お邪魔しまーす……」



そろりと中へ入る


「何で俺のせいなんだ!ぶっ殺すぞてめぇ!!」


「かかってこいやゴルァ!!」


ドンガラガッシャーン!


ひっ!いきなりガラ悪い!!


ドガドガ!ガッシャーン!!


暴れ回る冒険者と

あわあわとそれを止めようとしてる

受付嬢らしき人。


「はわわ〜やめてください〜……!!」


あーあ……。


「ほら、ギルド再建担当さん、

なんとかしないと。」


オランウータンメイドがにやにやと見てくる。


「シンシアさん止めてよ〜……!!」


「……ぷぷぷっ」


面白がってるこの性格ブスゴリラメイドは


ひと笑いしたあと、スっと前へ出ると



……シャキーン!!!!


一瞬で暴れてた2人を制圧してしまった。


「うお、さすが」


やはりこの性格マッチョブスは圧倒的に強い。


受付嬢が歓喜の声をあげる。


「わぁシンシアさん……!!助かりました〜!!」


「領主の命でマスターに会いに来ました。

案内してください。」


「は、はい〜!」




まわりにいた冒険者が声を上げている。


「あの二人B級冒険者だぞ?何者だあの、メイド」


「うちの領主の護衛のメイド?」


「バカ。知らねえのかよ」


「あれは元うちのS級冒険者」


「………【漆黒の風】の異名を持つ、シンシアさんだ」


……おぉ漆黒のマッスルボディ惜しかったな。


え?てか冒険者だったんだ!!?


しかも、S級って最高位じゃん。


チッ……言えよな……




というわけで

"元"S級冒険者様のそのうしろを

金魚のフンのごとく


よそよそしくついていく

今回のギルド再建担当であった。とほほ……。




てか、元ギルメンなら

あんたがやればいいじゃん……!!

コノヤロー!





さてさて、このギルド再建担当。


一癖も二癖もある人達とやり合うことに。


どうなることやら……








読んでいただきありがとうございます!


もし少しでも面白いな、

続きが気になるなと

思っていただけましたら

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