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あてどない植物記  作者: 蘭鍾馗


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【No.111】春咲きの小さな野生蘭 ヒメフタバラン、トケンラン、コケイラン、エンシュウムヨウラン

 さて、都内では桜も散って春は後半戦です。

 で、今回は「春咲きの小さなラン」。大きい奴はエビネとかシランとかサイハイランとか去年幾つか紹介しましたけど、今回は小さくて目立たないやつを。今年はなんか小さいやつの話が多いような。


 さて。


 前にシュンランの回でも書きましたけど、ラン科は基本的にねぼすけ。なので春咲きの種は少ない。ましてや早春に咲く種は、シュンランの他にはこのヒメフタバランくらい。


ヒメフタバラン(ラン科)

Neottia japonica

挿絵(By みてみん)


 開花期は早く、3月から咲きはじめます。花は茶色で地味。背丈も数cm~十数cmくらいで小さい。なので、咲いていても、知らないと踏んでしまいそうな花。花のつくりは面白く、唇弁が細長くて先が2つに分かれ、はさみのようです。どんな昆虫が来るのか不思議です。

 写真は静岡県森町の小国神社の境内で咲いていたもの。ここはかなりの数が生えているんですが、花が満開の時期に来ても何処に咲いているのかわからないくらい地味です。あと、写真が撮りにくいですね。結構濃い茶色なので、AFがうまくピントを合わせてくれません。最初からマニュアルで撮るのが正解。

 なんと花言葉、ありました!「あなたを尊敬します」だそうで。


 ◇


 次は、トケンラン。

 去年ご紹介したサイハイランの仲間になるんですが、こちらは葉も花も半分くらいのサイズ。5月に高さ30cmくらいの花茎を出して、3cm位の花を10個前後咲かせます。色は意外に鮮やかな黄色~黄褐色で、小さい割には咲くと結構目立ちます。低山帯の樹林の林床に生えますが、サイハイランほどは見かけない珍しい花です。生活史はサイハイランとほぼ同じで、5月に花を咲かせた後、一度葉が枯れて短い休眠期に入り、9月頃に新しい葉を出して、そのまま冬を越します。

 花言葉は、調べましたが出てきませんでした。


トケンラン(ラン科)

Cremastra unguiculata

挿絵(By みてみん)


 ◇


 このトケンランにちょっと似た雰囲気のランがあります。コケイラン。


コケイラン(ラン科)

Oreorchis patens

挿絵(By みてみん)


 こちらは低山帯の上限、ブナ林の林床で良く見かけます。サイズはトケンランと同じかちょっと小さいくらい。地味ですがなかなか上品な雰囲気があります。「ササエビネ」なんていう別名も。花は5~6月頃。生育地がやや標高が高いせいか、ちょっと遅め。

 ちなみに花言葉は「清らかさ」「純真」「好奇心」。


 ◇


 最後は、葉のないラン。エンシュウムヨウラン。


エンシュウムヨウラン(ラン科)

Lecanorchis suginoana

挿絵(By みてみん)


 茎は黒に近い茶色。花はなんというか、黄褐色なんですけど、ほんのわずか桃色が載っているような、ちょっと不思議な色。真鍮の細工物のようにも見えてきます。

 花だけ拡大してみると、こんな感じ。


<エンシュウムヨウランの花の拡大>

挿絵(By みてみん)


 唇弁の両側に、わずかに紫色の部分があることがわかります。意外と整ったきれいな形をしています。

 このエンシュウムヨウラン、そんなに見かける花ではありませんが、生えている所には集中して沢山生えているので、1本見つけると、大抵周りで沢山咲いていることが多いものです。


 花言葉?調べましたけどこれも出てきませんでした。


 ◇


 以上、春咲きの小さな野生蘭でした。


 日本の野生蘭が本格的に咲き始めるのは6月頃からなので、時期になったら今度は「初夏の野生蘭」をご紹介したいと思います。


 




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