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あてどない植物記  作者: 蘭鍾馗


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【No.105】春のシソ科祭り④ 輪になって オドリコソウ

オドリコソウ(シソ科)

Lamium album L. var. barbatum

挿絵(By みてみん)


 オドリコソウです。

 

 このシリーズの一番最初に出てきたホトケノザ。あれと同じラミウム属になります。

 分布は北海道~九州まで。ほぼ全国のやや湿った林縁等でみられる多年草です。冒頭の写真は山口県で撮ったもの。


 茎の高さは数十cmくらいになります。ホトケノザよりはだいぶ大きい。花も大きく3cmくらいでしょうか。この花が葉の付け根に、茎をぐるりと囲むようにして6~10個くらい咲きます。この花の様子が、笠をかぶった踊り子が輪になっているようだというので、この名があります。

 花色は白~ピンクの間で変異があり、下の写真は新潟で撮影した白花の個体。


<オドリコソウの白花>

挿絵(By みてみん)


 花は4~6月頃に咲きます。大きいので咲くと結構目立つのですが、葉の陰になるようにして咲くので、花の大きさの割には控えめな感じがします。いかにも日本の野草、という感じ。花が大きいのに控えめな雰囲気をもつという点では、ホタルブクロなんかと通じるものがありますね。茶花なんかに良いかもしれません。


 ◇


 ところで、オドリコソウと同じラミウム属で、街中でも良く見かける外来種があります。ヒメオドリコソウです。こちらは秋に芽を出して越冬し、春に開花して枯れる越年草。


<ヒメオドリコソウ>

挿絵(By みてみん)


 背丈は数cm~十数cmくらい。30cm位になることがあるそうですが、そこまで大きいものは私は見たことがありません。花は長さ1cm、幅5mm位でしょうか。葉の陰に隠れるようにして、茎を取り囲んで咲く咲き方はオドリコソウと同じ。というか、ラミウム属はみんなこんな感じ。前にご紹介したホトケノザもそうですね。葉は上部ほど小さくなり、赤みを帯びるのが特徴。原産地はヨーロッパで、明治中期ごろに日本に入って来たそうです。

 小さいけれどもなかなか美しい姿をしています。でも、この属はホトケノザをはじめ美人ぞろいですから、その中ではだいぶ地味な部類に入るでしょう。


 ◇


 オドリコソウ、山菜として食べることもできるそうです。おひたしや天ぷらにするとおいしいんだとか。私は食べたことありませんが。ちなみにヒメオドリコソウも同じようにして食べられないことはないようですが、あまり美味しくはないそうです。やめといた方がよさそうですね。

 調べると、薬効もあるようです。月経不順や泌尿器系疾患に効くとか。ただし、正式な漢方ではなく中国の民間療法に使われているもののようです。


 以上、オドリコソウの話でした。



 次回は………鬼の手?


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