ああああああああああ!!
あたしが砦に入ると男が二人歩いてくるのが見えた。
「よっ!二人とも元気してる?」
あたしが声を掛けたのはハイラルとダナムのお二人だ、まあ元気そうにしてるようなので何よりだ。
「帰って来たのだな。向こうで何かあったか?」
「レイオス殿はどうした?」
思い思いの言葉をかけてくるけどあたしは首を振る。
「此処じゃ何だしゆっくりと話せる場所で話をしよう」
兵士にはあまり聞かれたくない話もしなきゃいけない、でもこの二人には知っていて欲しいのでしっかりと王都で知りえた事を話そうと思う。
「わかった」
あたし達はかなり広い部屋に入り各々が近くにある椅子に座る。
「カナデ、結界をお願い」
「畏まりました」
部屋全体を優し風が駆け巡りカナデが頷いた。
「これは王族が隠したがる位の話だ、アンタ等にも関わりがあるから全部話す」
「わかった」
簡単なやり取りの後王都でデュナスさんから聞いた話を包み隠さず話をする。
「・・・・・・・そうか」
「・・・・・・・俺達は完全にその野望の為の駒だった・・・・・・・・・か・・・・・・」
やっぱり結構しんどいよね、家族の仇とこれ以上自分みたいのを増やさないために【グリフォン】に参加して実は王族の暴走に巻き込まれてただけだなんて、納得できないよね。
「取り敢えず主頭は『病死』になるって言ってた、それだけでもまだましだよ、有耶無耶にせずしっかりとケジメを付けさせるつもりみたいだ」
まあそれだけじゃ済まないだろうけどね。
「これからあんた等がどうするかは知らないけど、あたしはここまでだ」
「なに?」
「どう言う事だ?」
二人が不思議そうな顔で聞いて来たのでしっかりと答える。
「旅を再開するよ、あたしが首を突っ込んだのは【グリフォン】が気に入らなかったからで、もう【グリフォン】は終わりも同然、あとはこの国に任せる、だからあたしは旅を再開する」
「旅を再開する?お前辺境伯に仕える戦士じゃなかったのか?」
「あたしは討伐者だよ、この国の国民ですらないね。ダンジョンのトラップでこの国に飛ばされて、ホームに帰るついでにディレスさんの護衛を受けていてハイラル達に襲われたのがきっかけで首を突っ込んだんだよ」
ハイラルとダナムはあたしの話が信じられないのか微妙な顔であたしを見てるので【ギルドカード】を取り出して二人に見せる。
「あたしのホームは【メイシェル王国】ここから約一年かかるらしい、だからもう旅を再開しようと思う」
「そうか・・・・お前には迷惑をかけたすまなかったな、それとお前は俺の恩人だ困ったことがあれば俺を頼ってくれ、力になる」
「俺もだ、お前が居なければ【グリフォン】と共に散っていただろう、感謝している」
二人が頭を下げながら言ってきた恩を笑いながら頭を上げてもらう。
「不謹慎だけどあんた等と戦えて楽しかったよ、また会おう」
二人と握手して立ち上がる。
「カンヌは何処に居る?あの子に一緒に行こうって声かけてるんだ」
「確か訓練場にいるはずだ」
訓練場に行くとカンヌが一人の騎士と戦っている所だった。
騎士と剣で打ち合ってるカンヌはやっぱりかなり強いと感じる戦いをして勝利していた。
「レン!帰って来たのね」
「うんさっきね、カンヌ返事を聞きに来たどうする?」
笑顔で話しかけてきたカンヌがあたしの問いに真顔になった後深々と頭を下げた。
「妹共々よろしくお願いします」
どうやら一緒にアズエルに行くとこを決めてくれたようだ。
「わかったよ、ならここを出る準備をして、そろそろここを出るから」
「わかったわ」
妹さんを迎えに行くのか走って訓練場を出ていくカンヌ。
「これで準備はOKだね」
カンヌ姉妹と国境を越えた所で転移でアズエルに帰ればミッションコンプリートだべさ!!
忘れ物はないはず・・・・・・なんか忘れてる気がするんだよねぇ・・・・・こう頭の端で引っかかってる感じがするんだよ・・・なんだ?
「そうかあの姉妹が来たら行くのか・・・・そう言えばライ殿はどうした?彼には世話になったので声を掛けておきたいのだが?」
ダナムが言った言葉にあたしの頭の中に電撃が走る!!
「ああああああああああ!!」
ライを忘れてた!!
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