51話 「ろくろ首は元は首なしです」
俺はとりあえずハマりそうだったので、デュラハンの首を身体に嵌め込んだ。
デュラハン「……んー、やっぱり世界が変わるなぁ。水の中から外に出た感じ!」
俺「なによりです……」
デュラハン「ありがとうねーっ! お礼どうしようか……」
俺「いや、お礼なんて別に……」
そう言って断ろうとすると、デュラハンが突然俺の腰に手を回してきた。
俺「デュ、デュラハンさんっ!?」
デュラハン「俺くんってこう見ると意外と可愛い顔してるだね。抱かれてる間は逞しく見えてたけど……ねえ付き合おっか?」
俺「ええっ!? ちょ、ちょっと困ります! 会長もなんか言ってください!」
九尾「任せろ! デュラハンよ、口に舌突っ込め! お主なら首外れるじゃろ! チャンスじゃ!」
俺「加勢するなよ!!」
うう……こんなところ、あの人に見られたら……
ラミア「……」
俺「……あ」
ラミア「……」
見 ら れ て た
なんでこんなタイミングで廊下から覗いてるの!?
というか、なんで黙ってるの!? 逆に怖いんだけど!!
デュラハン「なに? 俺くんの彼女?」
俺「ちょ、ちょっと!」
ラミア「……(とぼとぼ)」
俺「待てェェエエエェェェ!!?」
*****
数分後、うるさいということで会長は強制的に俺たちを追い出した。
ラミア「ひどぉい俺くん、最近絡みないからって他の女の子のところに行っちゃうなんて……」
デュラハン「んー遊んでただけなんだけどね。ゴメンねっ! ラミアちゃんっ!」
ラミア「いえ、センパイとはいえ俺くんの魅力に惹かれるのは仕方ないことです。でも俺くん、ちょっと最近ダメだよ!」
俺「ダメってなに……んがっ!?」
ラミアの手にあったのは、先ほどメイドエルフに心を惑わされて写真を撮りまくっていた現場写真だった。
ラミア「……明日は私と一緒に付き合ってよね」
俺「えっ!? いや、明日は他に仕事が……」
ラミア「……妹ちゃんに見せるよ?」
俺「……うう」
こういう時は、俺の世界ではなんていうんだっけ……
ああ、そうだ思い出した。
……くっ……殺せっ
その日は、明日のことの取り消し作業で半日が潰れてしまった。
門星学園 学園祭終了まで残り6日
*****
夜
門星学園 自室
俺「もしもしヤマか。どうだった?」
ヤマ『優しい世界だな! 気に入ったよ! もうRPG出来ないかもしれねぇ!』
まあ別にヴァンプとか普通に一緒にモンスター倒すゲームしてるけどな。
俺「そういやフカザワは?」
ヤマ『ああ、終始吊り橋渡ってるみたいだった』
俺「しまいには付き合うかもな」
ヤマ『勘弁してくれ、あいつとは釣り合わねえよ』
いや、なんだかんだでいいコンビだと思うぞ。
ヴァンプ「俺くん、そろそろ行くぞー」
ドア越しにヴァンプの声が聞こえる。
俺「悪いヤマ、ちょっと明日のことで話し合いがあるから切るわ」
ヤマ『おう、俺たちは3日間しかこっちにいねえからな。早いとこ会おうぜ。じゃあな』
*****
門星学園 高等部βクラス
ヴァンプ「ステージ部門は本番3日だから、まだ余裕持って2時間ほど練習してたぜ」
カンヘル「ストール部門は、朝方と昼時にピークでしたが、基本的に人気でした。 袋詰めに出来る手軽さと種類の豊富さが功をなしたようです」
タウロ「イベント部門は残念ながら立地の場所もあるだろうが目標人数までは達せられなかった。 しかし、口コミや生徒掲示板で話が広がればグンと増えるだろう」
なるほど。ちなみに稼いだお金はそのまま生徒の手持ちとなる。
まあどうせ、打ち上げのお金になるのだろうけどそれはそれでいいだろう。
タウロ「俺くんよ。そっちからはないのか?」
俺「うーん……特にはないかな。これから様子を見ていく感じだろうし……うん、じゃあ報告会終わり」
まあたいした話はしなかったんだけどね。
さてと、明日はどう過ごそうか。




