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骸骨軍団  作者: ブルーベリージャム
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71話 その頃各地では

交渉は無事に終わった。


骸骨馬で行こうとしたが、シグス達から危険だから護衛を付けろと言われた。

だが、大人数で行けば相手に戦闘行為と取られかねない。

なので、俺とディエゴは骸骨大砂百足の頭部近くに座る事になった。

外殻の端を掴み、不安定な俺たちを気遣って、ゆっくりと動いてくれた骸骨大砂百足に感謝だ。


さて、6日間の休みだ。


皆、自由にしていいぞ。


■■■


【 魔人 スーニャ 】


え、地上に出した鬼達が全滅した?

なんで?


全力攻撃はしないって、取り決めでしょ!?

破られたの?


骸骨の集団。

なにそれ?えっ、1万もいるの?


どこから・・・。


わかった。

じゃあ、とりあえず地下にいる人形達を準備させるわ。


大丈夫。

こっちも1万体いるわ。


装備もできているよね?アニタ。


アニタ?


えっ、しばらく前から居ないの!?

どこ行ったのよ。


■■■


【 魔人 アニタ 】


1万カァ。


勝てるかナァ。


あの骸骨達、並みの強さじゃないよネェ。


もー。どうしてこんなのが出てきたわケェ。


中央森林が騒がしいからって行ってみれば、魔獣どもが右往左往して逃げ惑ってるわ、巣に潜って震えてるじゃナイ。


なにかあったと思って魔力の源泉に行ってみれば、源泉はなくなっているし、そこで寝ているはずのメリッサも消えてルシ。


どこ行ったのカナ?


戻ってきてないよネ?


うーん、魔力開放して欲しい装備がたくさんあるんだケド。


はぁ、リリィもエリーザも人間の国に行ったら戻ってこないシィ。


真面目に仕事して愉しんでいるのはスーニャとあたしだけじゃナイ?


それを邪魔するなんテ・・・。


なんなの、あの骸骨。


殺しちゃおうカナ。


■■■


【ル・ゴール帝国北方騎士団第二軍 軍団長ハーツ=ホルト 】


ロイセン領の街デ・オムでロイセン領騎士団と合流し、騎馬300頭の供出も受けた。

これで我々の陣容は第二軍4000、バルバサ領300、ロイセン領300となった。

フランクの第三大隊とは2日の距離があるが、彼らとも第一軍城砦都市で合流できるだろう。


翌朝の出立を控えた夕食後の時刻に、偵察部隊隊員が宿営地に到着した、との連絡が入った。

我々が第二軍城砦都市を出立する際にノトブー峠の見張りに配置した隊員だ。

その者の報告を聞いて、我々が大きな過ちを犯している事に気付かされた。


骸骨共は、山脈をまっすぐに東進している。


ノトブー峠の東側はここより北へ1日の距離だ。

骸骨の別働隊が今朝早くに通過したならば、我々は彼らに2日遅れている。

では、奴らの本隊とは何日遅れているのだ。

明日の早朝、我々は第一軍城砦都市へ向けて移動を開始する。

到着は3日後の予定だ。


間に合わないな。


どうする。

魔導列車に乗せれば、第一大隊2000人は送れる。

ロイセン領騎士団、バルバサ領騎士団、それに提供された馬が600頭いる。

彼らも先行させよう。


全ては、今夜の内に動かなければ、我々は既に遅れているのだ。


■■■


【第一軍城砦都市防衛隊 隊長エドワード=ムーア】


「開戦は7日後の日の出、か。」

夕食に合わせて開かれた司令部会合において、第一大隊大隊長ロッド=グローバーから骸骨の特使との交渉内容についての報告があった。

ファルゴ軍団長の取り巻き、と余り良い評価はしていなかったが、これは良い交渉結果と言えるだろう。

だが、その骸骨の特使の容姿から骸骨の首領格でなないか、との意見もある。

倒すチャンスだったかもしれないが、間違っていた場合は敵の攻勢を呼ぶ結果になる。

まぁ、これは過ぎた問題だ。


「大儀であったな、ロッド大隊長。これで我らは第二軍との合流も叶うな。」

「はっ。お褒めいただき光栄でございます。騎士団長。」


「叔父上。これで我々が数の上でも奴らを上回ります。」

「そうじゃな。だが、まだ合流した訳では無い。気を緩めるでないぞ、ファルゴ。」

「はい。」

「西門の細工は引き続き作業を続けよ。第二軍は中央森林での戦闘に長けておるからな。石柱の乱立した場所でも力を出せるじゃろ。」

「なるほど。」

「当初の予定通り、第二軍には南門を使わす。」

「文官の報告によれば、準備は整っております。」

「うむ。」


話は第二軍との合同作戦の確認に入った。


しかし、7日後か。

時間ができたお陰で、我々は準備を進めることができる。


それは、骸骨どもも同じだ。

奴らめ、7日後までに何をするつもりだ。


■■■


【 骸骨 メリッサ 】


馬車に乗って3日。

ようやく峠道を越えて東の平原に着いたよ。

もぉ、いいかげんに飽きたね。


周りの骸骨たちは脱落者も出ずにきちんと護衛してくれてるね。

まぁ、骸骨が300体もぞろぞろ歩いてたら、その辺の魔獣は逃げ出すかぁ。


なんだろ。

骸骨になって、余計な力が抜けた感じがする。

前は、周りに仲間がいた。

けど、決して気を許してはいけない仲間だ。

だから、魔力の源泉での眠りの時は、惨めで、悔しくて、もどかしくて。でも、少し気楽だった。


そんなモノが、今は綺麗さっぱりなくなった。

今は、ただ、マスターの為に戦う。それだけ。


そう、あんたもそう思うの。

あー、貴族のしがらみとか、権力とか、年齢とか、お腹の贅肉とか、いろいろあるからね。

それが無くなって、すっきりしたんだ。


あんたのこの馬車も余計な壁も天井も無くなって、すっきりしてる。

夜空を見上げながらの道行きは楽しいね。


へぇ、これって魔道馬車っていうんだ。

そう、次の戦いで活躍できると良いね。

たくさんの騎士をひき殺して、マスターの下僕にしてあげようね。


そうだ。

私のスキル『魔力操作』なんだけど、ふふふ。

この魔導馬車、今より力強く出来るよ。


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