第十九話 王国総力戦
王城、軍議の間。
安藤の言葉に、その場にいた全員が息を呑んだ。
「ヴァルク紙幣を増発しましょう」
一瞬、誰も言葉を発しなかった。
やがて最初に口を開いたのは、財務大臣ハインリヒ・ガイスラーだった。
「……アンディ殿」
「そんなことをすれば、ヴァルク紙幣の信任が揺らぐ」
低い声だった。
「増発の規模にもよるが、インフレになるぞ」
安藤は静かに頷いた。
「その通りです」
即答だった。
その反応に、逆にハインリヒが眉をひそめる。
「分かっているのか」
「分かっています」
安藤は落ち着いた口調で続けた。
「ヴァルク紙幣が足りないからといって、臨時の徴税を行ったり、商人たちから借り入れたりする必要はありません」
「ヴァルデン王国には通貨発行権があります」
「自分たちで刷れる権利を持っているのですから」
「それを行使すればいい」
軍議の間が静まり返る。
ハインリヒは腕を組んだ。
「簡単に言うな」
「臨時発行の規模が大きすぎれば、市場は混乱する」
「物価への影響は予測がつかん」
安藤は首を横へ振った。
「重要なのは金貨の量ではありません」
「働く人です」
「生み出される物資です」
「王国全体の生産能力です」
視線が集まる。
安藤は机上の地図へ手を置いた。
「鍛冶屋はいます」
「農民もいます」
「荷馬車職人もいます」
「軍馬を育てる牧場もあります」
「ヴァルデン王国には、まだ動員できる供給能力が残っています」
安藤は一度、皆の顔を見回した。
「足りないのはヴァルク紙幣だけです」
「物資には限りがありますが、紙幣は必要なだけ発行できます」
「つまり、まだ働ける人と、生産できる物資が残っている限り、それを動かせます」
軍務院の将軍の一人が口を開く。
「要するにアンディ殿は……」
「戦争に必要な物資を集めるためなら、今は問題ないと言いたいのか」
「はい」
安藤は頷いた。
「もちろん刷り過ぎればインフレになります」
「ですが、それは王国全体の供給能力を超えて支出した場合です」
「逆に言えば、供給能力の範囲内なら動員できます」
ハインリヒは黙って聞いていた。
安藤は続ける。
「大陸で唯一、通貨発行権を持つヴァルデン王国だけは、予算編成上の制約がありません」
「保有する金貨の量に関係なく、紙幣を発行できます」
「ただし、その支出が供給能力を超えた時だけ、インフレ率の上昇という形で制約を受ける」
「逆に言えば、弊害はそれだけです」
軍議の間に沈黙が落ちる。
財務府の官僚たちも言葉を失っていた。
安藤は静かに続けた。
「今は戦時です」
「国家の供給能力を総動員するべき局面です」
「鍛冶場を動かす」
「農地を動かす」
「荷馬車を作る」
「傭兵を雇う」
「王国中の人と物を余すことなく使う」
「そのためのヴァルク紙幣です」
ハインリヒは目を閉じた。
長い沈黙。
誰も口を開かない。
やがて、財務大臣は静かに息を吐いた。
「……なるほど」
その一言で空気が変わる。
財務府の官僚たちが顔を上げた。
ハインリヒはゆっくりと安藤を見る。
「つまりアンディ殿は」
「王国の供給能力こそが制約条件だと言いたいのだな」
「はい」
安藤は即答した。
「重要なのは予算の数字ではありません」
「武器を何本作れるか」
「兵糧をどれだけ集められるか」
「兵を何人動員できるか」
ハインリヒはしばらく黙っていた。
そして。
「陛下」
国王へ向き直る。
「財務府としては実行可能と判断いたします」
ざわめきが広がった。
財務官たちですら驚いている。
かつてヴァルク紙幣導入に最も強く反対した男が、今は追加発行を支持している。
ハインリヒは続けた。
「既にヴァルク紙幣は国内へ浸透しております」
「税による回収も順調です」
「戦時動員のための臨時発行を提案いたします」
王は静かに頷いた。
「異論はあるか」
誰も答えない。
アーデルが腕を組んだ。
「財務大臣殿が認めたのなら、わたしも異論はありません」
「紙幣の偽造防止術式も、また問題なく施せます」
ヴォルフラムも続く。
「どのような手段であれ、兵站が確保できるならば、軍務院として歓迎いたします」
王はゆっくりと立ち上がった。
「よかろう」
その声が軍議の間へ響く。
「ヴァルク紙幣の追加発行を認める」
「直ちに戦時動員へ移行せよ」
「武器を集めよ」
「兵糧を集めよ」
「軍馬を集めよ」
「傭兵を集めよ」
一拍置く。
「王国総力戦だ」
「はっ!」
重臣たちの声が軍議の間へ轟いた。
ヴァルデン王国は今、その全てを戦争へ注ぎ込もうとしていた。
◇
その日のうちに。
王国全土へ勅令が発せられた。
挙国一致を求める戦時動員令。
そして、ヴァルク紙幣の追加発行。
王国全体が、大きく動き始める。
◇
数日後。
王国各地では急速に戦時動員が進んでいた。
王都近郊の鍛冶場では、昼夜を問わず槌音が響いている。
矢尻が作られる。
剣が打たれる。
鎧が修繕される。
普段なら数か月かけて行う仕事が、わずかな期間へ押し込まれていた。
◇
職人街。
ゲルハルト工房。
工房の前には荷馬車が並んでいた。
完成した荷車を積み込む者。
木材を運ぶ者。
注文票を抱えて走る者。
普段の数倍の忙しさだった。
「次は軍務院だ!」
「急げ!」
「まだ十台残ってるぞ!」
怒号が飛ぶ。
工房の奥ではエルマーが鉋を動かしていた。
額には汗。
木屑が舞う。
「親父」
「これで何台目だ」
ゲルハルトは木材を担ぎながら答えた。
「知らん」
「数えてる暇があるなら手を動かせ」
「へいへい」
そう言いながらも、エルマーの手は止まらない。
そこへ見慣れた銀髪が現れた。
「お父ちゃん」
「お兄ちゃん」
ロッティだった。
王宮魔術師の制服姿である。
エルマーが顔を上げた。
「おう」
「久しぶりだな」
「久しぶりじゃありません」
「先月も来ました」
「細けぇことはいいんだよ」
ロッティは呆れたようにため息を吐く。
ゲルハルトが鼻を鳴らした。
「暇そうだな」
「どこがですか!」
「戦争前で王宮も大騒ぎなんですから!」
「そうか」
興味なさそうな返事だった。
ロッティが頬を膨らませる。
だがゲルハルトの口元は少しだけ緩んでいた。
娘が無事なのが嬉しいのだろう。
「工房の様子を見に来ただけです」
「無理してませんか」
「無理はしてる」
ゲルハルトが即答した。
「だが、王族や貴族連中にだけ戦わせるわけにもいかんだろ」
工房の外を見やる。
荷馬車。
軍需品。
武器。
兵糧。
「俺たちは木を削る」
「兵隊は命を張る」
「それだけの話だ」
ロッティは小さく頷いた。
その時だった。
奥から別の職人が笑う。
「しかし景気は良いな」
「こんな注文量は初めてだ」
別の職人も頷く。
「ヴァルク紙幣もちゃんと払われるしな」
「未払いもねぇ」
「ありがたい話だ」
エルマーが苦笑した。
「戦争景気なんぞ喜んでいいのか分からんがな」
「それでも仕事があって、飯が食える」
「違いねぇ」
工房に笑いが広がる。
だが誰も手は止めなかった。
王国中の工房が今、同じように動いている。
王国全体が巨大な歯車のように回り始めていた。
◇
一方、王都南門。
傭兵募集の掲示板前には多くの人影が集まっていた。
その前に立つのはラルフ・ディートリヒ。
そして黒田だった。
「思ったより多いな」
黒田が呟く。
ラルフは肩を竦めた。
「前金をたんまり用意したからな」
「ヴァルク紙幣さまさまだ」
集まった男たちの中から、一人の大男が前へ出る。
古傷だらけの顔。
使い込まれた鎧。
歴戦の傭兵だった。
「お前が依頼人か」
「そうだ」
ラルフが袋を投げる。
男が受け取る。
中には大量のヴァルク紙幣が入っていた。
傭兵は目を細める。
「気前がいいな」
「全額じゃねぇ」
ラルフは笑った。
「前払いだ」
傭兵は袋を開け、一枚だけヴァルク紙幣を取り出した。
「最近どこでも見る紙だな」
「信用できねぇか」
ラルフが笑う。
傭兵は首を横へ振った。
「いや」
「税で納められる紙だ」
「なら問題ねぇ」
「残りは戦後に払う」
傭兵は袋を閉じた。
そしてニヤリと笑う。
「もらった分の仕事はきっちりこなす」
周囲の傭兵たちからも笑い声が上がった。
黒田は腕を組む。
「何人集まりそうだ」
「今のところ二千」
ラルフが答える。
「まだ増えるかもしれん」
黒田は小さく口笛を吹いた。
二千。
決して無視できる数字ではない。
王国の戦力は、着実に増えていた。
◇
そして、王都へ向かう街道には、次々と軍勢が現れ始めていた。
諸侯たちの軍である。
幾筋もの街道を、無数の軍旗が埋め尽くしていく。
王都近郊には、広大な野営地が広がっていた。
無数の天幕。
荷馬車。
軍馬。
焚き火。
各地から集まった兵たちの姿が見える。
ヴァルデン王国は今、その全てを戦場へ注ぎ込もうとしていた。
◇
最初に到着したのはリッターシュタット軍だった。
青と銀の軍旗が風にはためく。
先頭を進むのは領主コンラート・フォン・ヘルヴィッツ。
王都直属軍の陣地前まで進むと、一人の男が歩み出た。
ヴォルフラム・アイゼンである。
「久しいな、コンラート卿」
コンラートが笑う。
「ヴォルフラム殿も、壮健で何よりです」
二人は固く握手を交わした。
長年、王国東部方面を共に守ってきた戦友である。
「まさか本当に皇国と全面戦争になるとは」
コンラートが苦笑する。
ヴォルフラムも小さく頷いた。
「私もそう思っていた」
一瞬の沈黙。
そしてコンラートが笑った。
「まあよい」
「さっさと勝って終わらせましょう」
「蹴球大会もありますからな」
ヴォルフラムの口元が少しだけ緩む。
「エリーゼ杯だったか」
「ええ」
「王国中の都市が参加する大会です」
「領民たちも楽しみにしています」
ヴォルフラムは遠くを見た。
「そのためにも負けるわけにはいかんな」
「当然です」
二人は同時に笑った。
◇
翌日。
アイゼンブルク軍も到着した。
先頭を進む巨漢。
オットー・フォン・グライフェンである。
相変わらずの大声だった。
「おおおおっ!」
「王都は久しぶりですな!」
周囲の兵士たちが思わず振り向く。
オットーの後ろには、あの息子たちの姿もあった。
もちろん十八人全員ではない。
それでも十人近くが従っている。
相変わらず大所帯だった。
出迎えたコンラートが呆れたように言う。
「また連れて来たのか」
「戦ですぞ」
オットーは胸を張った。
「息子も戦わせねば一人前になりません」
後ろから若者たちが一斉に頭を下げる。
「父上!」
見事に揃っていた。
コンラートが吹き出した。
「相変わらずだな」
オットーも豪快に笑った。
◇
その日の午後。
王城では一通の書簡が届けられていた。
差出人はエーレンベルク王国。
ルドルフ四世は静かに目を通す。
そして小さく息を吐いた。
「参戦は見送る、か」
室内が静まり返る。
ハインリヒが尋ねた。
「やはり」
「ああ」
王は頷く。
「正式参戦はしないそうだ」
だが、使者は続けた。
「ただし、レオポルト五世陛下よりお伝えせよとのことです」
王が顔を上げる。
「申せ」
使者は姿勢を正した。
「現在、我が国はルーシェ皇国との国境付近にて、大規模軍事演習を実施しております」
重臣たちの表情が変わった。
「兵力は約二万」
「皇国も兵を国境へ割かざるを得ない状況です」
アーデルが口元を緩めた。
「なるほど」
「そういうことか」
使者は続ける。
「我が国に交戦の意思はありません」
「その旨は皇国側へも通達済みです」
「ですが、演習は当面継続されます」
ルドルフ四世も笑った。
「レオポルトらしいな」
直接は助けない。
しかし見捨てもしない。
実にエーレンベルク王らしい判断だった。
「それと」
使者は続ける。
「私どもは観戦武官として、この戦争の推移を見届けるよう命じられております」
「本国へ結果を持ち帰るために」
王は静かに頷いた。
「歓迎する」
「存分に見ていくがよい」
◇
その頃。
野営地の外れ。
黒田は剣の手入れをしていた。
そこへ足音が近付く。
「クロダさん」
振り向く。
グレタだった。
エリーゼ付き侍女の給仕服姿である。
「おう」
黒田は笑った。
グレタも少しだけ微笑む。
だが、その表情はどこか固い。
黒田は察した。
「心配か」
「少しだけです」
少しだけ、という顔ではなかった。
黒田は苦笑する。
グレタは視線を落とした。
「武運を祈っています」
それは王族に仕える侍女としての言葉だった。
だが、一拍置いてから続ける。
「……必ず帰って来てください」
今度は本音だった。
黒田は少し驚いたような顔をする。
そして笑う。
「努力する」
「努力じゃ困ります」
珍しく即答だった。
黒田は思わず吹き出した。
グレタも少しだけ笑う。
短い沈黙。
やがて彼女は小さく頭を下げた。
「それでは」
「ああ」
グレタは王都の方へ戻っていく。
黒田はその背中を見送った。
決戦の日は、もう目前まで迫っていた。
◇
数日後。
グランフェルト会戦の地。
王都東方に広がる大平原へ、両軍は集結しつつあった。
見渡す限りの草原。
遮るものは何もない。
軍勢同士が激突するには十分すぎる戦場だった。
◇
ヴァルデン王国軍本陣。
高台から戦場を見下ろしながら、アーデルが口を開く。
「陛下、万事予定どおりです」
ルドルフ四世は頷いた。
視線の先には整列する王国軍。
王都直属軍。
リッターシュタット軍。
アイゼンブルク軍。
諸侯軍。
傭兵団。
そして魔術師たち。
王国各地から集まった兵士たちの姿があった。
ヴォルフラムが報告する。
「総兵力、およそ七万」
「傭兵二千を含みます」
王は静かに頷く。
「よく集めた」
その声には素直な感心があった。
ハインリヒが苦笑する。
「財務府の役人が泣いております」
「戦争が終われば、今度は物価対策ですな」
アーデルが笑った。
「勝ってから考えればよろしい」
「負けたら物価も何もありませんからな」
周囲から小さな笑いが漏れる。
だが緊張は消えない。
皆、分かっていた。
今日から始まる戦いが王国の命運を左右することを。
◇
やがて、伝令騎兵が駆け込んできた。
「陛下!」
馬から飛び降りる。
「皇国軍を確認!」
本陣に緊張が走る。
「距離およそ十キロ!」
「こちらへ向けて進軍中です!」
ルドルフ四世は静かに頷いた。
「来たか」
アーデルが一礼する。
「いよいよですな」
王は答えない。
ただ遠くを見つめていた。
◇
その後、王国軍は戦列を整えた。
歩兵。
弓兵。
騎兵。
魔術師。
どこまでも続く兵士たちの列。
風が吹く。
軍旗が翻る。
兵たちは無言だった。
緊張。
不安。
恐怖。
誰もが抱えている。
それでも逃げる者はいなかった。
ルドルフ四世は馬へ乗った。
そして軍の前へ進み出る。
兵士たちの視線が集まった。
王は静かに辺りを見回す。
若い兵士。
老兵。
騎士。
傭兵。
農民上がりの動員兵。
皆が王を見ていた。
王はゆっくりと口を開く。
「敵は大国だ」
静寂。
「人口は我らの数倍」
「兵力も数倍」
「それは事実である」
誰も否定しない。
皆が知っている事実だった。
「だが」
王の声が広がる。
「戦争は人口で決まらぬ」
「兵士の総数で決まらぬ」
一拍置く。
「戦場へ何人動員できるかで決まる」
兵たちが顔を上げる。
「ルーシェ皇国とて、その全てをここへ連れて来られるわけではない」
「補給には限界がある」
「兵站には限界がある」
「だからこそ奴らは、短期決戦を望む」
王は剣を抜いた。
陽光が刃へ反射する。
「ならばこちらも受けて立つ」
声に力が宿る。
「準備は整った」
「兵糧はある」
「武器もある」
「作戦もある」
「だから籠城はしない」
「このグランフェルトの地で叩き潰す」
兵たちの空気が変わる。
王は続けた。
「仮に敗れたとて、それで終わりではない」
「王都は残る」
「マティアスがいる」
「エリーゼがいる」
「東のリッターシュタットも健在だ」
「そして、あと少しで冬が来る」
兵士たちの表情が変わった。
「継戦能力はこちらが上だ」
「戦略上も」
「戦術上も」
「我らは決して劣ってはおらぬ」
ルドルフ四世は剣を高く掲げた。
「敵は我らの土地を焼いた!」
「アウエンハーフェンを奪った!」
「ベルンハルト卿を討った!」
怒りが兵たちへ伝播していく。
「だが――」
一拍。
「ここより先は通さん!」
王の声が戦場へ響き渡った。
「ここはヴァルデン王国だ!」
「我らの国だ!」
「我らの民だ!」
剣先を東へ向ける。
「返り討ちにしてくれる!」
「おおおおおおおおおっ!!」
地鳴りのような歓声が上がった。
兵たちの士気は最高潮へ達する。
◇
その時だった。
見張り台の兵士が叫んだ。
「敵軍!」
「敵軍を確認!」
全員が東を向く。
地平線の彼方。
無数の軍旗が現れ始めていた。
黒。
白。
金。
ルーシェ皇国の軍旗である。
その数は圧倒的だった。
大地を埋め尽くす軍勢。
先頭には騎兵。
後方には歩兵。
さらに魔術師団。
地平線の果てまで続く軍旗。
数えることすら馬鹿らしくなるほどの大軍だった。
王国軍を遥かに上回る兵力だった。
ヴォルフラムが剣へ手をかける。
コンラートも息を吐く。
オットーは不敵に笑った。
アーデルは静かに杖を握る。
ロッティとジークもまた、それぞれの持ち場で魔術の準備を進めていた。
安藤は護衛のゴーレム・フィジコを従え、遠くの軍勢を見据えていた。
黒田もまた拳を握り締める。
ルドルフ四世は剣先を東へ向けた。
「総員、戦闘準備」
「ベルンハルト卿の無念は、ここで晴らす」
「ヴァルデン王国の未来を守るためにな」
グランフェルト会戦。
王国の未来を懸けた決戦が、今まさに幕を開けようとしていた。




