ああ…愛しのモロコシ様は、またもやお預け。
誤字脱字警報発動中なう。
私が何時もの様に朝目を覚ますと、隣に弟のメヨーヨが潜り込んで来て居た為、起こさない様に静かにベッドを降りる。
今日は村娘スタイルに着替えると、昨日収穫出来なかった念願のトウモロコシを収穫する為に、抜き足差し足忍び足でまず一階のキッチンを目指して降りて行くと、廊下に父のライゼンがうつ伏せで転がって居る。
寝相…と言い切るには、些かアグレッシブ過ぎないかしら?
まあ、父は特にこのままでも構わないけれど、ファーレンハイト伯爵の方は大丈夫よね?母がちゃんと対応した……筈。
うわおっ☆
キッチンを覗くとそこには、昨日のままの姿…机に突っ伏したままの伯爵と、近くに置いてあったソファで眠る母が居ました。
母よ……せめて…せめて伯爵にソファで寝て頂いて欲しかった……。昨日は疲れていたからといって、先に休むのでは無かった……。
流石に私だけでは伯爵を動かすことは出来なかった為、伯爵に毛布を掛けて良しとする事にした。
私は当初の目的の為に、キッチンの裏口から外に出ると急いで裏庭のオアシス(モロコシ畑)へと向かったのでした。
私が裏庭に到着して、収穫用の籠を背負おうと思った正にその時、家の方から悲鳴が聞こえてきたのだが、この際シカトで…………。
イソイソとモロコシを収穫しようとして居ると、今度は先程より更に大きな声で叫び声が聞こえて来る。
「たたた大変だっ!何処かの軍隊に囲まれて居るぞ!」
「きゃあ~!な…何事!?」
「ひぃぃぃ~!」
「何の騒ぎなんじゃ?子爵家では、朝はこんな風に目覚めるのが普通かの?新鮮じゃな…」
「フガフガ…。フガモガフガガッ…」
うん。上から父のライゼン、次が母のステラ、情けない悲鳴が兄のディオス、寝惚けて居るのがファーレンハイト伯爵、入れ歯を入れておらず何を言っているのか不明なのが、祖父のタイゾー爺ちゃんの様です。
あらっ?メヨーヨは?幾らなんでも…寝てるとかは無いわよね?大分五月蝿いわよ?これは……。
シカトしようとしたのにこんなに騒がれたんじゃあ流石に出来ないわ。はあ~。
何者かの陰謀なのかしら?私を魅惑のモロコシOVから引き離す為の…。
はっ!あり得るわね……。きっと首謀者は兄だっ!あんにゃろうめ………。
私が兄への恨みを募らせていると、その張本人の兄が満面の笑みを讃えながら表れた。
→戦う
逃げる
叫ぶ
誤魔化す
神妙にお縄に着く
逃走する
その瞬間私の頭に上記のような選択肢が出てきた。逃走するのがベターであるが、ベストでは無いな……。
良し、誤魔化すだっ!理由は分からんけれど、何とか誤魔化すんだ、私よっ!あの兄の微笑はレッドゾーンに突入している位危険な笑みなのだ。
「ツェリ~~~~。昨日言ってたよな?侯爵家は大丈夫だと。だが今、我が家を取り囲んで居るのはエプスタイン侯爵家の私兵だが~~~~~?」
「……………何かの間違いでは………はい。御座いませんですよね………」
兄の微笑みが更に深くなる。怖っ。どうやら言い訳は受け付けてくれないみたいです。
「現在アルビオレ様からの使者が来ているので、ツェリはその方の対応を早急にするように!」
「使者~?アルビオレ自身は来てないのね?良かった~」
多少は気が楽になり、足取りは緩やかなものになるが、
「ツェリ~?早・急・にだぞ?それがお前の早く対応する時の動きか~?」
私は返事もせずに一目散に駆け出したのであった。
グッバイ愛しのモロコシ様………。面倒事を持ってきた使者とやらと、アルビオレにも味会わせてやるわっ!愛する者との別れって奴をな………。
食べ物の恨みは、恐ろしいと言う事を身を持って味わうがよろしかろう。
ほの暗い気持ちで一杯になりながら、邸と言うには細やかな家に私はたどり着いたのであった。
遅くなりました。ご免なさい。
許して下さい…お願いします。




