第九章:聖女の祈り(物理)。穢れ解放・裏ボーナス炸裂!
『ピキーン! 「エピソードAT・聖女の逆襲」開始。
純増枚数10.0枚。
限界突破モード突入』
「ギ、ギギギ……身体が、私の身体が裂ける……!?」
四天王『水棲のディーバ』が悲鳴を上げる。
俺の背後に顕現した「闇の聖女」の幻影が、その巨大な半透明の手でディーバの蛇胴をガシッと掴み、力任せに地面へ叩きつけた。
ズガァァァン!!
「ガハッ……! ああぁ、私の美しい鱗がぁっ!」
ディーバの肉体から生々しい鮮血と、パチスロのメダルを模した魔石が飛び散る。
これが『払い出し(物理)』の威力だ。
「よくも……よくも私の聖職衣をドロドロに溶かしてくれたわね……!!」
背後で、俺の上着を羽織ったアリアちゃんが、はだけた胸元を抑えながら修羅の如き形相で祈りを捧げていた。いや、祈りというよりは呪詛だ。
「アリアちゃんの怒りは、そのまま俺の上乗せ性能に直結するんだよ!
オラァ、2戦目(セット継続)!!」
俺は空中のレバーをガコンと叩く。
ピキーン!『追撃発生:全消灯』
「いや、嫌ぁぁぁ! 来ないで、来るなぁぁ!」
ディーバは必死に湖へ逃げようと這うが、闇の幻影はそれを許さない。
巨大な『聖書(物理)』を取り出すと、ディーバの顔面に向けて容赦なく何度も振り下ろした。
グシャッ! ベキッ! ドチャァッ!
「あがぁっ!? 鼻が、私の鼻がァッ!」
美女の顔面が見るも無惨に破壊され、肉片と紫色の血が周囲に飛び散る。
多少のグロさなどお構いなし、これが穢れを解放した打ち手の恐ろしさだ。
「これで……ラストワン確だぁぁ!!」
俺が右ボタンを強打すると、リールが完全に揃い、液晶画面に『TOTAL +1500枚』の文字が浮かび上がった。
「神の御名において……塵に還りなさい!!」
アリアちゃんの叫びと共に、闇の幻影がディーバの胴体を真っ二つに引き裂いた。
ドバァッ! と内臓と血が噴き出すと同時に、それはすべて純度の高い魔石へと姿を変え、ジャラジャラジャラ!!! と音を立てて地面に降り注いだ。
「ハァ……ハァ……。勇者様、私、すっきりしました」
胸元をルーズに露出させたまま、アリアちゃんが天使のような(しかし背景は地獄のような)笑顔を浮かべた。
「お、おう……お疲れ、アリアちゃん。
とりあえずその格好、エロすぎるから早く着替えような」
目のやり場に困りつつも、俺は足元に転がる大量の魔石を拾い集めた。




