第八章:ペナルティの恐怖。ナビを無視した勇者の末路
「勇者様ぁぁぁーーーッ!!」
ペナルティの拘束時間は3ゲーム(3ターン)。
ディーバの締め付けは激しさを増し、俺の視界は血の赤と、酸欠の黒で染まりかけていた。
「ハハハ! 苦しい? もっと鳴きなさい! 四天王であるこの私に挑んだ愚かさを、その身に刻むがいいわ!」
ディーバは悦びに浸り、俺の肉体をさらにハグするように、骨が砕ける音を楽しんでいる。
骨が折れる生々しい感触が脳に伝わる。
マジで痛い。
これがペナルティの代償か。
だが、俺は意識が遠のく中で、ニヤリと血塗れの歯を見せて笑った。
「……3ゲーム、耐えきったぜ」
『ペナルティ解除。通常状態に復帰します』
『現在、初当たり確率:1/1(穢れMAXの恩恵が発動します)』
「な、なんですって……!? この期に及んで、なぜ笑って……」
ディーバが目を見開いた瞬間、俺の脳内スロットのレバーが、自動でガコンッ!と鳴り響いた。
キィィィィィィン!!!!
神殿の時をも超える、鼓膜が破れんばかりの超・爆音が湖畔に響き渡る。
俺の全身から、アリアちゃんの怨念……いや、羞恥と怒りのエネルギーが混ざり合った、どす黒い漆黒の魔力が噴き出した。
『ピキーン! 契機:穢れ解放』
『恩恵:裏特化ゾーン「エピソードAT・聖女の逆襲」確定』
「おい、化け物蛇女。人の相棒に変な汁ぶっかけて、服溶かしてくれたな……?」
俺の背後に、巨大な「闇の聖女」の幻影が現れる。
その幻影は、服を剥ぎ取られたアリアちゃんと同じ格好をしており、怨みのこもった目でディーバを睨みつけていた。
「な、何よこのプレッシャーは!? 身体が動かない……!?」
「テメェの自慢の鱗ごと、ガッツリ『上乗せ』させてもらうわ。オラァァァ!!」
俺は復活した右拳で、空中のストップボタンをビシィッ!とビタ押しした。
リールに止まるのは、禍々しい紫の『7』。
さあ、お楽しみの「裏ボーナス(処刑タイム)」の始まりだ。




