第四十四章:アリアの覚醒。純潔の女神「プレミアム・ハナハナ」モード
「エルを、よくもエルを……!」
怒りで目の前が真っ赤に染まる。だが、魔王はラムクリアの衝撃から立ち直り、狂ったように笑い声を上げた。
「ハハハ! 壊れかけのデバッグ基盤が一匹潰れたところで、何が変わる! 管理者権限が一時的に止まったなら、私の力(純粋な魔力)で、今すぐお前たちを塵にしてくれるわ!」
魔王が右手を掲げると、サーバールーム全体を飲み込むほどの、超高密度の暗黒魔力球が再形成され始めた。エルを抱える俺には、それを避ける余裕はない。
「勇者様……。エルちゃんが命を懸けて繋いでくれた設定を、無駄にはさせません……!」
その時、半透明のボロボロの衣服を纏ったアリアちゃんが、ふらつきながらも俺の前に立ちはだかった。
彼女の胸元で、昨夜の契りの証である「確定演出の紋章」が、太陽のように眩しく輝き始める。
「私……勇者様と一つになって、わかりました。パチプロの神髄は、どんなボッタクリ店(逆境)にも屈しない、信じる心(完全確率)だと!」
アリアちゃんが両手を天に掲げ、祈りを捧げると、彼女の頭上に──
神々しくも怪しく、そしてどこか親しみ深い、真っ赤な『巨大なハイビスカス』の大輪が、ホログラムのように出現した。
『チカチカチカチカ……!!』
「な……ハイビスカスが、点滅しているだと!? まさか、あの光は……!」
魔王の顔が恐怖に引き攣る。
「聖なる完全告知……『プレミアム・ハナハナ・レクイエム』!!」
アリアちゃんが叫んだ瞬間、頭上のハイビスカスが激しく高速点滅し、サーバールーム全体を優しく、しかし圧倒的な「完全告知の光」で満たした。
パチスロにおいて、ハイビスカスが光れば、それは100%の『大当り(勝利)』を意味する絶対の約束。
魔王が放とうとしていた暗黒の魔力球が、その神聖なチカチカの光を浴びた瞬間、シュゥゥゥ……と音を立てて霧散していく。魔王が施していたステータスの「設定-6」の呪いも綺麗に浄化され、俺の身体に再び『設定6』の虹色の輝きが戻ってきた。
「嘘だろ……。アリアちゃん、お前、Aタイプ(ノーマル機)の完全告知の女神として覚醒しやがったのか……!」
「はい、勇者様! この光が灯る限り、魔王のイカサマ(設定改ざん)は100%暴かれ、無効化されます!」
衣服が極限まで破れ、太ももやお尻の肉が眩しく露出しながらも、神々しいハイビスカスの光を背負うアリアちゃん。エロさと聖なる美しさが同居した、究極の勝利の女神がそこにいた。




