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設定6の加護を授かりし俺、異世界でパチスロのレバーを叩く  作者: れいのるず


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第二十五章:限界突破・設定変更アイテム『設定キー』の奪取

「……な、何だと!?」

ジャックがソファから跳び起きた。


左リール上段に止まったのは、絶対に止まるはずのない『心臓』。

リールの配列上、そこから4コマ以内にはハズレを形成できる絵柄が存在しない。

つまり、中・右リールをどう止めようと、システムは強制的に「何らかの小役」を揃えざるを得ない状態に陥ったのだ。


タンッ! タンッ!


『ピキーン! 制御矛盾エラー:内部ハズレに対し、リール配列上の引き込みを拒否できませんでした』

『出目:心臓・心臓・心臓(最強レア役・確定役)』


ズガガガガガガッッッ!!!


「ギャァァァーーーッ!?」

今度はデス・スロット自体が激しく火花を散らし、逆流した魔力がジャックの結界をブチ破った。

アリアちゃんとエルを拘束していた触手がブ千切れ、台の液晶画面に『E-22(リール制御エラー)』の文字が血のような赤で点滅する。


「ば、馬鹿な! 我がカジノの絶対ルールが、ただの目押しごときに書き換えられるだと!?」

ジャックが激昂し、顔を歪めて懐から何かを取り出そうとした。

その時、エルの瞳が妖しく光る。


「……今。ジャックの右のポケット。光ってる」


エルの『設定Lのエラー波動』が、ジャックの動きを一瞬だけ硬直させた。

バグによる1フレームのフリーズ。

パチプロの俺にとって、1フレームの隙があれば十分すぎる。


「その『鍵』、頂戴するぜぇぇ!!」


俺は神速の踏み込みでジャックの間合いに潜り込み、彼の懐からギラギラと輝く黄金の鍵をひったくった。


【アイテム:設定キー(最高位)を取得しました】


「これだ……! パチンコ屋の店長がいつも腰にぶら下げてやがる、台の運命を握る命の次の次の次くらいに大事な鍵だ!」


パチスロの設定を変更するためには、筐体の側面にある鍵穴にこの『設定キー』を差し込み、扉を開けて内部の変更スイッチを押さなければならない。

これさえあれば、ジャックが仕組んだ「設定マイナス」という呪いの初期設定を、物理的に書き換えることができる!


「おのれぇぇ、虫ケラどもがぁ! 鍵を返せ!!」

ジャックの全身から、四天王筆頭たる圧倒的な漆黒の魔力が噴き出した。

部屋のガラスや黄金の装飾が、そのプレッシャーだけで粉々に砕け散り、肉を引き裂くような暴風が吹き荒れる。


「勇者様、敵の魔力が強大すぎます! 防御が持ちません!」

アリアちゃんがボロボロに破れた服の間から豊かな胸を覗かせながら、必死に聖障壁を展開するが、ジャックの魔力に削られ、彼女の口からどろりとした鮮血が漏れる。


「エル、アリアちゃんを頼む! 俺は今から、この台の『ラムクリア(初期化)』を敢行する!」

俺はデス・スロットの側面に設定キーを突き刺し、力任せに回した。


ガチョンッ!!!

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