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完結●異世界召喚されたら供物だった件~俺、生き残れる?~  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
【Episode1】死亡フラグ遂行寸前編

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96:悲劇は一転、大団円に

「ああ、拓海くん!」


「エクリュ様、おはようございます」


「不思議だよ。丁度、拓海くんと話したいと思っていた」


エクリュは満面の笑みを浮かべている。


「何かありましたか?」


「ベリル嬢の変化だよ。拓海くんも当然、気づいただろう?」


「え、えーと……」


「ベリル嬢の昨日のあの笑顔を、拓海くんも見ただろう?」


「あ、はい」


「あれは本当に美しい笑顔だった。心からの笑顔だ。一点の曇りもない、本物の笑顔。見ていて心が洗われたよ」


エクリュは目を閉じる。


まるでその時のことを、思い出しているかのようだ。


だがすぐに目を開き、両手で天を仰ぐ。


「ベリル嬢は、想い人と気持ちが通じたのだろう。悲劇は一転、大団円に変わった。それはとても喜ばしいことだ!」


「そうですね。俺もそう思います」


「だが、それはぼくの恋が終わりを告げたことでもある。ベリル嬢が想い人と結ばれるなら、ぼくは不要な存在だ。描くべき悲劇がないのだから。このことをぼくは、これからベリル嬢にげなければならない。なあ、拓海くん。ベリル嬢は、ぼくから愛する気持ちが失われたらと知ったら、悲しむと思うかい?」


今日のエクリュは完全に芸術家モードで、何を言っているのか、分かるようで分からない。


そして今の質問の答えも、何が正解か分からなかった。


「……ベリルを想う気持ちが消えたなら、それは正直に伝えた方がいいでしょう。ベリルは冷静にあなたの話を聞き、そして自分の考えを伝えると思います」


「そうだね。ではぼくはベリル嬢との、最初で最後のデートへ向かうよ。早いところぼくの気持ちの変化を伝え、レッド家の秘宝である名画を堪能させてもらおう」


エクリュがベンチから立ち上がる。


「気を付けていってらっしゃいませ」


エクリュは笑顔で手を振り、部屋へ戻っていった。



午前中、キャノスと共にボクシングジム――トレーニングルームへ向かうことにした。


その道中でキャノスに、ベリルのことを話した。アレンの言う通り、キャノスもベリルの気持ちが俺にあったことを、知っていた。


そしてこんなことを言い出す。


「昨晩、私達は部屋に下がるように言われ、拓海は部屋に残りました。当然ベリル様と拓海は、大人の関係に至ったのだと思いましたよ。甘い一晩を過ごせたのでしょうね」


そんなことを笑顔でキャノスに言われ、卒倒しそうになる。


すぐにそれは冗談だと分かったが……。


冗談はさておき、ベリルと俺が両想いとなったこと、そのことをキャノスは喜んでくれた。


ただ。


「拓海、私達は騎士。婚儀の前に、過ちをおかしてはいけないですよ」


やんわり釘を刺される。


トレーニングルームに着くと、驚く事態が起きていた。

ほぼ全員の騎士が、そこにいたのだ。


昨日、昼食後、爆睡したことを全員が猛省していた。

その結果、自分を律するため、体を鍛えることにしたらしい。


何はともあれ、練習を開始する。


初心者は縄跳びとシャドーボクシング、慣れてきた者にはサンドバッグでトレーニングを行ってもらう。俺はキャノスとスパーリングを始めたが、皆、その様子に釘付けになり、練習はしばし中断された。


結局、剣術の訓練をすることなく、午前中いっぱいボクシングのトレーニングで終わった。


食堂での昼食は随時行われている。だからベリルと婚約者候補達と会うことなく、食事を終えることができた。


部屋に戻り身支度を整えると、キャノスと共に厩舎きゅうしゃへ向かった。


本日更新分を最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次回更新タイトルは

『騎士らしくなったな、拓海』

『拓海には私以外のことを考えさせない』他1話です。

それでは今日もお仕事、勉強、頑張りましょう。

明日のご来訪もお待ちしています‼

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