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私が頑張るとみんな死んじゃいますわ  作者: 孤独
私が頑張るとみんな死んじゃう編
53/57

私が頑張るとみんな死んじゃう④

「あーぁ」

「うーん」

「はぁー」



馬鹿3人娘。喫茶店のカウンターで溜め息を漏らしていた。アシズムは3人を元気付けようとドリンクをサービスした。


「どうしたんだ?3人共。はい、特性アイスティーを出したよ」

「なんか私達3人。広嶋くんに冷たい扱いされているのに新入りの、それもすっごい美女には優しいんですよ。私なんか昨日、ベランダで寝かされたんですよ。玄関のドアも破壊されたんです」

「私は空を飛びながら寝てましたわ。広嶋様のお隣が良かったですわ」

「のんちゃんはベットで寝てたよ!」



一名を除き、広嶋に散々な目を会っていてアシズムは以前から聞きたいことを訊いてみた。



「ところで君達、広嶋くんのどこが好きなの?性格がとてもキツイと思うけど?」


当然の疑問に3人はこう答えた。


「広嶋くんは私の隣にいても死なない強い人だからです。強力な盾です!」

「広嶋様は私に人権と恋を教えてくれたからです」

「のんちゃんは、のんちゃんを護ってくれたからです!」


恩や理由がハッキリと分かると、アシズムはゆっくりと頷いた。

性格や容姿はなんであれ理由があればそーゆうのが成立するのだ。


「利害の一致による結婚より、愛があっていいね」

「ところでアシズムさん。広嶋くんはまだ東京にいますよね?どこに行ったか知りません?」

「ああ、君達の言っている彼女のところに行っているよ」

「は………?」



あっけらかんに居所を喋ってしまうアシズム。聞いた3人は無言で立ち上がり、驚いた表情と病んだ表情を作り出した。しかし、アシズムはその3人を丁寧に制止させる。



「君達を巻き込みたくない優しさだよ。彼、あー見えて本音はいい子だからさ」

「ど、どーゆうことです?」

「戦争ってことだろう?結果を待つだけでいいさ。さぁ、好きな物を注文していいよ」



ゆっくりと穏やかに結果を待つ4人に対し、広嶋は戦場に向かうときは気持ちを抑えながら向かっていた。

戦争の舞台はただの遊び場だった。

そして、問題なのがここが自分にとってのホーム。地球だということだった。通常、ホームならば有利であることが多いが戦争となると逆になる。広嶋にとっては防衛戦となり、力がセーブされ極めて難しいものだ。



「よぉ。シィエラ、こんなところに呼び出すとはな」

「5分遅いわね。前に言ったでしょ?時間にルーズな男は嫌われるわよ?忘れたの?」



ベンチに座りながら、この近くのお店で買った三段アイスクリームを頂いているシィエラがそこにいた。



「スマホの使い方を覚えたようだが、随分と悪趣味な写真の添付はどーゆうことだ?」

「あら?拷問写真は苦手だった?」



お互い殺意はまだ現れていなかった。

ただ、この誘った理由と誘いに乗った理由を答えあった。それより、目に付くことがあって二人は自然とまずそっちを片付けにいった。



「やーいやーい」

「泣き虫泣き虫」

「うぇぇっ」



見るからに躾がなっていない無垢な子供達。その中で1人、可哀想にも虐められる子。


「拷問がなっちゃいないわね」

「そーゆう悪戯は危ねぇよ」


広嶋とシィエラの性格は似ている。

2人は弱い者が嫌いだ。だが、より嫌いなのは弱い者を狙う弱い集団だ。見ていて腹立たしく、心が疼かない拷問をする奴。

2人はそれぞれ虐める子供の中から1人を選んで、おもむろに蹴り飛ばした。



「うわぁっ!」

「な、なんだ!?」



能力の有り無しなど関係なく、子供とは違って大人2人というだけで威圧感はやばかった。


「少年法って悪の法律がある。知ってるかシィエラ?」

「聞かせて欲しいわ」

「ガキの年齢だったら人を殺しても、保護や短い刑期で終わっちまう。罪と罰が合わないルールだ」

「なにそれ。ホントに腐ってるわね」



大人が容赦なく赤の他人である子供を蹴り飛ばすなんてこと、



「暴力だ!訴えてやる!!」

「ママやパパに言いつけてやる!」



うふふふふふふふふふふ

えひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ



「ああ、楽しいわ」

「サイコーの声だな」


2人共、隠し切れない内面が声と表情で吐き出した。広嶋とシィエラは数で勝るとはいえ虐める子供達全員に、地面に叩きつける大人の暴力を繰り出した。



「じゃあ、頑張って訴えましょうねぇぇぇっ。さぁ。さぁ。まずは、右手首から折りますわ」

「頑張って訴えろよ。頑張って、パパとママに会うんだな。感動するねぇぇっ。運命的になっていくぜ」



大人の暴力はやがて狂人の暴力へと変わった。

罪を訴えるよりも早く、子供達は痛みを訴えた。


「俺は思うんだよ。弱くて虐められてる奴でも、ナイフ持ってよ。ウザイ奴を後ろから刺しても良いと思ってんだよねぇ。だって、10発くらい殴られたら。ナイフの一突きくらい良いと思うんだよ。分かるか?さっき少年法の話したの。お前等の誰かを殺すために殺人鬼になっても良いと思うんだよね。腐る法が護ってくれるから、良いよね」

「泣き虫が泣くのって当たり前過ぎて飽きちゃうわよね~。やっぱり、あなた達みたいに数や強そうに人を貶す連中を虐めるのが、楽しいんだわ。もちろん、私も虐められる対象になるかもしれないけど、そーゆう子を虐めるのも楽しいわ。強気な君が泣く姿には心がキュンッと来るわー」



2人共、頭がオカシイ。

正常ではない。



「だからよー。そーゆうチンケな遊びは止めてくんねぇか。お前の人生をここで終わらせたい。俺みたいに空気が読めないと殺したいという意志がでる。しょうもねぇことでも、誰だってナイフで刺す気持ちができるかもしんねぇんだ」

「殺したい、殺したい、殺したいわぁぁっ。そーゆう恨みが、殺意を生んでさぁ。指をキリッ、キリッて落としていくきっかけなんですわ。あー想像してしちゃいましたわ、実際はなんていう音か調べるから解体させてよ」



警察がここに駆けつけた時。

子供達の無残な姿が残されていた。発見されるまで実に5時間まで掛かり、子供達は当然苦しんでいた顔で死んでいた。

また、公園近くの住宅地から多くの遺体が転がってきた。その死因は呼吸困難によるものであった。

他にも周囲にいたとされる人達の多くが記憶の混同を訴えており、近くの病院は彼等で埋まったのであった。




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