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第4話:ただの「散歩」のつもりだったが、人類未踏のS級依頼だった件

第4話をお読みいただきありがとうございます!


周囲が絶望するS級依頼を「散歩」と言い切るアルス。

一方、路地裏で責任転嫁を始める聖女たち……。

この格差が、今後の「ざまぁ」への大きな布石となります!


 再登録を終えた俺は、ひとまず手近な依頼を受けて路銀を稼ぐことにした。

 ギルドの依頼掲示板には、多くの冒険者が群がっている。


「……うーん、これは安すぎるな。こっちは……拘束時間が長そうだ」


 掲示板の端、埃を被ったまま放置されている一枚の依頼書が目に留まった。

 

『北の廃嶺に棲まう【黒鋼竜アイアン・ドラゴン】の討伐。報酬:大金貨五十枚』


 大金貨五十枚。これだけあれば、しばらくは宿代にも困らないし、新しい杖や装備も新調できるだろう。

 俺は迷わずその依頼書を引き剥がし、受付のリアナさんのもとへ持っていった。


「リアナさん、これをお願いします」

「……えっ!? アルスさん、正気ですか!? それはS級指定……本来なら国中の騎士団が総出で挑むような討伐依頼ですよ!」


 リアナさんの叫び声に、ギルド内が静まり返る。

 周囲の冒険者たちが、信じられないものを見るような目で俺を見ていた。


「おいおい、あの『荷物持ち』、ついに頭がおかしくなったか?」

「聖女様に捨てられて自暴自棄になったんだろ。あんな竜、一睨みで消し炭だぞ」


 背後から嘲笑が聞こえる。

 だが、今の俺には不思議と腹も立たなかった。

 内側に溢れる魔力が、「あんなの、ただのトカゲだよ」と囁いているような気がしたからだ。


「大丈夫ですよ。ちょっと散歩がてら見てくるだけですから」

「さ、散歩って……。アルスさん、本当に行ってしまうのですか……?」


 心配そうに見送るリアナさんに手を振り、俺は王都を出た。


 その頃。

 王都の薄汚れた路地裏にある安宿のロビーでは、エルザたちが激しい言い争いを繰り広げていた。


「……ねえエルザ、どうするのよ!? 装備の修理費どころか、今日の宿代も足りないじゃない!」

「うるさいわねミレーヌ! 私のせいだって言うの!?」


 豪華だった聖女の法衣はゴブリンの返り血で汚れ、ミレーヌの杖はひび割れている。

 ガイの重厚な盾も、先ほどの戦闘で無惨にへこんでいた。


「くそっ、なんでこんなに体が重いんだ……。以前なら、あんな雑魚に遅れは取らなかったはずなのに!」

「……全部、あの無能なアルスのせいよ。あいつが最後、私たちに何か呪いでもかけて出ていったに違いないわ!」


 自分たちの魔力が底を突き、身体能力が激減している原因が「アルスの不在」にあるとは、彼女たちはまだ認められずにいた。


 一方、俺は一時間もかからずに北の廃嶺へと到着していた。

 目の前には、城門ほどもある巨大な黒い影。

 咆哮一つで空気を震わせ、周囲の木々をなぎ倒す【黒鋼竜】がそこにいた。


「グルゥゥゥゥ……ッ!!」


 竜の瞳が俺を捉える。

 通常の冒険者なら、その威圧感だけで失禁し、動けなくなるほどの殺気。

 けれど――。


「……うん、やっぱりさっきの『ファイア・ボール』よりは手応えがありそうだ」


 俺は軽く指先を鳴らす。

 テストはもう済んだ。

 今度は「一滴」じゃなく、「一振り」分くらいの魔力を込めてみよう。


「『ライトニング・ランス』」


 放たれたのは、槍などではなかった。

 天を裂き、山を割り、夜さえも昼間に変える「裁きの雷霆」が、黒鋼竜の巨体を飲み込んだ。


黒鋼竜を一撃で飲み込む雷。アルスの「一振り分」の魔力は、もはや災害レベルです。

この戦いの結果が王都に伝わった時、エルザたちはどんな顔をするのでしょうか?


「もっと派手にやってまえ!」「聖女たちの落ちぶれっぷりが最高」

と思った方は、ぜひ【★★★★★】で評価・応援をお願いします!

皆様のポイントが、アルスの魔力(執筆意欲)になります!


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