第24話:世界最大の商業都市への一歩。アルスの名が大陸全土へ。
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アルスの「ちょっとした工夫」が、世界に革命を起こし始めています。
一方で、真実を口にするたびに嘲笑されるエルザたち。
かつて自分たちがアルスにしていた仕打ちが、今、自分たちに返ってきているようです。
ガルド商会との独占契約が結ばれてから、ハルバート領の光景は劇的に変化した。
「アルス様! この『魔導冷蔵庫』……魔石一つで一年間も食料を保存できるなんて、全大陸の宿屋が喉から手が出るほど欲しがりますよ!」
商会長ボニスが、俺が生活魔法の応用で作った試作品を見て、目を血走らせている。
俺にとっては、女神ルナリスが「冷たいお菓子が食べたい」と言ったので適当に組み上げた、ただの箱に過ぎないのだが。
「これがあれば、冬の間の飢饉も、遠方への輸送もすべてが変わる。歴史が変わるんです! アルス様、貴方は魔導の神だ!」
ボニスの指揮により、領内には瞬く間に商館が建ち並び、大陸中から商人が押し寄せ始めた。
ハルバートの名は、今や「最も新しく、最も豊かな黄金の都」として、全大陸の社交界に轟いている。
一方その頃。
王都の外縁にある鉱山の休憩所では、過酷な労働に疲れ果てた男たちが、噂話に興じていた。
「おい、聞いたか? 西のハルバート領。あそこの領主様が作った魔導具が、王都のギルドで飛ぶように売れてるらしいぞ」
「ああ。……そういえば、ここにも元『聖女』様がいるんだったな。おい、エルザ! お前、あんな凄い賢者様と一緒にいたってのは、やっぱり嘘だったんだろ?」
泥にまみれたエルザが、力なく顔を上げた。
「……嘘じゃないわ。あいつは、私の……私の荷物持ちだったのよ……」
彼女が震える声でそう言うと、周囲の労働者たちから一斉に嘲笑が上がった。
「ハハハ! まだ言ってるよ、この女! もし本当なら、あんな神様みたいな人を追い出すわけねえだろ!」
「全くだ。世界一の大馬鹿者だな。お前があいつを捨てたのか、あいつがお前を見限ったのか。どっちにしろ、お前が救いようのないクズだってことだけは確かだ」
罵声を浴びせられ、エルザは地面を掻きむしった。
真実を言えば言うほど、自分の愚かさが証明され、誰からも信じてもらえない。
彼女にとって、それは肉体的な労働よりも遥かに辛い地獄だった。
領地を吹き抜ける爽やかな風を感じながら、俺は次の発明品について考えていた。
誰かの役に立つことが、これほどまでに領地を、そして世界を明るくしていく。
俺を信じてくれる仲間たちと共に、この道をどこまでも進んでいこうと、改めて心に誓った。
商会の力も加わり、ハルバート領はもはや一国の枠を超えた影響力を持ち始めました。
アルスの生み出す「豊かさ」が、これからどう世界を変えていくのか。
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