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18 本当?

 まじかぁ~~~


 ついに父の名前が出てきちゃったよ!今までは聞いた事もない人の名前が多かったから母が書いた小説だと思って読んでいたけど、このスナックの四人組メンバーは私も知っている本当に父の友人の名前だった。


 ここに書いてあることは本当にあったことなのかも…。


 母のノートは文字に起こすという作業として淡々とやっていないと続けられないくらいに内容は衝撃的でした。


 描写がリアルなようでわざとぼかしてるっぽいような?それとあの聴取でのやりとりは刑事ドラマのようだし。


 共犯者かもしれないと容疑が掛けられていたんだったらそれが晴れたんだろうし、事件には関わっていないって証明できたんだと思う、違和感も不信感もなかったからその後の聴取もなかったんだろうなって思える。


 事件に関係する人ってちゃんと調べられて、疑念があればそれを確認して物証とかがちゃんと証拠になるようにするんだって妙に納得できてしまった。


 それに、もし取材とかがあったら受けなくていいって、そんなアドバイスを刑事さんがするんだ…。


 あんなうまくできた会話って、ドラマとかにできそうな受け答えって普通の一般人が考えられる事かな?まさか共犯者という容疑を払拭するために嘘で固めてあったり、演技だったら、ちょー怖くない?


 やばい!考察しちゃったりして読者にまんまとなってる。それに主人公は自分の母だから疑い始めたらもっと怖くなっちゃうじゃん!


 これはフィクションなんだってそれとなく確かめるしかない。でも確かめるには小出しに母を試すしかない。


 元彼の話は都さんが言っていたように、今までに付き合った人ってどんな人?的な質問では絶対に話さないだろうから、恋ばなからの~アドバイスを受ける風にしてみるとかかなぁ


 母と恋ばな…。


 恋ばなをしたことない事もないけど、がっつり相談とかもした事ないから、ちょーはずい…。


 う~ん、どうやって確かめていくか考えて攻略しないと盗み読みがバレてしまう。


 いろいろと攻略方法をどうするか考えながらダイニングでピアスの消毒や、シルバーの指輪を磨いていた時に


「あ~ お母さんもシルバー磨くのやりたーい!」

「いいよぉ 磨く布まだまだあるから。」

「んじゃ お父さんがプレゼントしてくれたティファニーのシルバーの指輪を磨いちゃお~~~♪」

「はぁ?お父さんがティファニー?」

「あー。お母さんが指輪をしてるとこそんなに見た事ないよね。大切だから傷つけたくないんだも~ん。」

「はいはい。そ~ですかぁ~。」


 母は指輪を取りに行って戻ってきた。


「でもさぁ~、前にお父さんとの馴れ初め聞いた事あったよね。おくりオオカミだっけ?」

「そうそう、お父さん肉食なのって言って、古っ!って言われたわね。」

「ふーん、ちょい悪系が好きなの?」

「そ~ね~、ちょい悪系ってなんか惹かれちゃうかもねぇ。」

「なんで?」

「なんで?って、悪すぎるのは困るけど、ちょい悪系なら良くない?」

「悪すぎる人なんていたの?」

「ふふっ いたのかもね。」


 あちゃ~ 否定しないんだ。


「もし、悪い人に騙されたりしたら私は立ち直れないだろ~なぁ~」

「人は勉強が大切だから良い経験も悪い経験も、その後の道にちゃんと役立てられればいいと思うんだけど。」

「お母さんは役立つような事があったの?」

「そうね、いっぱいあったけど、お父さんと付き合う以前の事だから言わな~い。」

「いっぱいって…。」


 まったく否定しないってそれもどーよ!


「彼氏が一人も出来なくて、恋もしないで結婚してたら怖くない?」

「そうだけど、そんな悪い事の経験豊富にはなりたくないかな…。」

「あなたを大切にしてくれる人だったらいいんじゃない?っていうか自分を大切にすればそんな悪い人に引っ掛かる事もないんじゃない?」

「お母さん、不良だったとか言ってたよね。」

「そうなの!不良で自分を軽くしちゃってたから苦労したわよ。」

「否定しないんだ。」

「過去は消せないから…。だから否定しな~い。」

「消したい過去があるって事なの?」

「スネに傷あり!っていうか傷多し!」

「傷多しって… お父さんも知ってるの?」

「少しだけね。元カレの話を根掘り葉掘り聞きたがる男性なんてそうそういないと思うわよ。」

「言えないよね?」

「そうね、言ってもいい事と悪い事はちゃんと分けないと。」


 母の顔が険しくなった。もうこれ以上は聞けないと感じた。


「んじゃ私も聞かない。」


 それからは恋ばなさえも出来なかった。


 やっぱりあの母のノートは読んではいけなかったのかもしれない。


 でも撮影したページはまだまだある。


 もう割り切って母が書いた小説としてここに投稿していこうと決めた。

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