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ダンジョン探偵  作者: 桜岡かなた
はじまりの事件
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6/11

第一話 はじまりの事件(6/6)

「---でさ!『ドラゴンファンタジー』の新作マジで神だったわー!徹夜でクリアしたかいあったわー!」

翌日、朝一で関が目の下に隈を作った顔で熱弁をふるってくる。

廊下から、騒がしい足音が響いてくる。

「先輩、先輩!先輩が逮捕されたって本当っすか⁈」

扉から女子生徒が飛び込んできた。

「みづきか。俺が逮捕されたんだったら、ここにいる俺は誰なんだ?」

「そうっすね。何で先輩ここにいるんすか?」

「は?逮捕?なんだそれ?」

みづきを見上げながら関が不思議がっている。

「知らないんすか?関先輩。昨日ダンジョンで事件が起きたらしいんすよ!それで、神坂先輩がパトカーに乗せられてるの見た人がいるんすよ!」

みづきが聞いてきた噂は、どこかで尾ひれがついたもののようだ。

「昨日、その事件に巻き込まれただけだ。それで刑事さんに家まで送ってもらったんだよ。それと、パトカーじゃなくて、普通の車だぞ?誰からその噂聞いたんだよ。」

みづきは露骨に目を泳がせた

「えーっと…たしか、お母さんが、近所の人に聞いたって。で、その人も見たわけじゃなくて…」

みづきの情報収集能力はすごいが、精度にかける…

教室の扉が再び開き、生徒指導の松ノ木が入ってくる。

「おお!神坂。職員室に来てくれ。お前にお客さんだ。」

「ああ!やっぱり、先輩なんかしたんすね?ちゃんと、私、面会に行くっすから安心してほしいっす!」

どう聞いても面白がっている。今度覚えておけよ?

職員室には、長良と現場にいた刑事が座っていた。

「昨日はどうもありがとうございました。」

「いえ、それは私も必死でしたから。それで、ご用件はなんでしょうか?」

放課後に行く約束をしている。わざわざ来る必要はないと思うが。

「実は、想定以上に早く解決しそうでしたので、こちらから足を運びました。昨日は事情聴取も十分にできませんでしたし、改めてお礼を申し上げるのが筋だと思いまして。それと、神坂さんも事件の結末も気になっているかと思いまして」

たしかに、事件の結末は気にはなっていた。

「事件の結末についてだが…と、その前に、自己紹介しないとな。俺は、川島だ。昨日は助かった。ありがとう。で、事件の結末だが、本来なら捜査内容は話せないんだが、長良警部が、お前さんには伝えたほうがいいというもんでな。やはり、犯人はあの二人で間違いないようだ。男の剣の鞘から被害者の血が検出されたし、男女ともに自白した。保険金目当ての殺人だったらしい。トリックについてもお前さんが言ったとおりだったと話している。」

唐突に二人が立ち上がると、頭を下げた。

「今回の件、大変助かりました。ありがとうございます。」

二人は頭をあげると、

「では、これで失礼させていただきます。」

そう言い残し、二人は部屋を出ていった。


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