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ダンジョン探偵  作者: 桜岡かなた
第三話 悲劇の先輩
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14/15

悲劇の先輩ep.3(仮)

こちらも、仮とさせていただきます。

今後の内容によっては内容を書き換える可能性があります。

その際は、近況報告にてご連絡いたします。

「お?神坂じゃないか。それに、関と、恵那ちゃんも。」

「養老さんこんにちは。ちょっと聞きたいことがあるんですが、いいですか?」

「今日は、ダンジョンに潜るんじゃないのか?まあ、少しくらいなら問題ないぞ?」

カウンターから出てきて、養老さんは椅子に座った。

「先日の探索者の方がなくなられた事故をご存じですか?」

「ああ。その日も俺が受付にいたからな覚えているぞ?」

「本当ですか?!」

白川先輩が、机に乗り出して食いついていく。その勢いに、若干養老さんも引いている

「神坂、この美人はどなただ?」

「この方は、俺の先輩で、白川真琴さんです。亡くなった白川恒一さんの妹さんです。」

養老さんがまじめな顔になる。

「…その話を聞きに来たのか?」

「はい。白川先輩が真実を知りたいそうなので」

考え込むようなそぶりを見せた後、養老さんはしゃべりだした。

「俺が見た範囲でのことならしゃべれるが、見ていない範囲のことはわからん。それでも良ければ話してやるよ。」

「お願いします」

俺は、養老さんに頭を下げた。

「事が起きたのは、先週の水曜日17時くらいだったな。まず、腕に大けがをした清水がダンジョンから飛び出してきて、俺に警察に連絡するように依頼してきた。話を聞いたら、パーティーメンバーが死んだと言っていたから、急いで警察に通報した。」

「清水さんの怪我はどのくらいだったんですか?」

「清水の怪我もひどくてな、腕にまかれた包帯が血で真っ赤に染まっていたよ。」

かなりの大怪我だ。この件と関係はあるのだろうか?

「それで、俺が通報してから15分くらいか?経ってから、白川を抱えた駒門と、荷物を抱えた藤枝が出てきた。二人は怪我はしていなかったが、ひどい顔をしていてな、ここに着くなり座り込んでしまっていたよ。」

パーティーメンバーが亡くなれば憔悴するのも無理はない。特に違和感のある状況とは言えないだろう。

「ちなみに、白川さんはどんな状態でしたか?」

「腕は肩口からと両脚も付け根から先がほとんど消えていたから、モンスターにやられたのは間違いない。それと、左肩から右わき腹までにかけて大きな切り傷があったな。」

消失していたということは、とどめはモンスターということは間違いなさそうだ。

「他に、白川さんの遺体や、三人に変わったことはありませんでしたか?」

「ここについてからすぐに警察とともに行っちまったからな、そこまでよく見てなかったな。すまんな。」

頭をかきながら、軽く謝ってくる養老さんが何かを思い出したように話す

「...ただ、リュックが一つだけ大きかったな。ダンジョン内で複数日滞在して戻ってくるパーティーは、負担が偏らないように均等にするもんだがな。」

「そのリュックがだれのものかわかりますか?」

「すまない。そこまではわからない。」

それもそうだ。このダンジョンの利用者は少ないとはいえ、持ち物まで覚えるのは難しい。ましてや、遺体のほうに目が行く状況だ。むしろ、養老さんがよくリュックの違和感を感じ取れたと思うべきだろう。

さて、これがもし、白川先輩の言う通り、殺人事件だとしたら、『誰が、どうして、どうやって』殺したか推理していく必要がある。

まず、『誰が』だが、これは清水さん、駒門さん、藤枝さんの三人のうちの誰かだ。部外者となると、三人が気が付かないというのはなかなか考えにくい。たまたま、出くわして殺害したのであれば、モンスターにとどめを刺させる意味がない。

次に『どうして』だが、今時点で思いつくのは私怨か金銭目的くらいだ。しかし、これに関しては情報がなさすぎる。本人たちに話を聞けないことにはわかりようがない。

最後に『どうやって』だが、「とどめはモンスターによって刺された」以外は不明だ。ここに関しても、情報が不足している。こっちに関しては、警察が保管している装備なんかを見ることができれば…

「…ところで、白川先輩、お兄さんの遺品は戻ってきたのでしょうか?」

「いえ、まだ戻ってきてません。」

だとしたら、まだ警察が持っているという事になるわけだ。

「そうなると、今から警察に遺品見させてもらいに行くのか?」

気が付かれないように、ちらりと白川先輩の顔をうかがう。警察は、白川先輩に対して、情報を隠しているとも感じとれる対応を取っていた。その対象が、白川先輩だけの可能性もある。で、あるならば、俺だけで行けば、過去に協力した関係から、少し話してもらえるかもしれない。

「いや、今日はやめておこう。話が長くなるかもしれないからな。」

気が付けば時計の針は、19時を回っていた。

養老さんにお礼を言うと、暗くなった外に出た。

「神坂くん、私からお願いしておいて、申し訳ないんだけど、明日は放課後に用事があって同行できないです」

それはちょうどいい。警察に白川先輩と行ってしまったら、話を聞けない可能性もある。

「わかりました。では、明後日報告いたしますね。」

「お願いします。私はこれで失礼します。」

白川先輩が足早に去っていく。もしかしたら、白川先輩も薄々警察が白川先輩に何かを隠していることを勘づいているのかもしれない。

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