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ダンジョン探偵  作者: 桜岡かなた
第三話 悲劇の先輩
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13/15

悲劇の先輩ep.2(仮)

こちらも、仮とさせていただきます。

今後の内容によっては内容を書き換える可能性があります。

その際は、近況報告にてご連絡いたします。

そうだ。ここまでは思い出した。それで、事件の話になったんだったな。

一度話を聞くと言ってしまった手前、ここで話を聞かないというのはさすがに礼儀に反するからな。仕方ない。

「で、どのようなお話でしたっけ?」

「ええ。先日殺された兄の犯人を突き止めてほしいんです。」

はて、ここ最近、俺の関わった事件以外で殺人事件はなかったと思ったが…

「それでしたら、警察にお願いするのが筋ではないですか?私は、事件を解いた実績があるとはいえ、あくまで先輩と同じ高校生です。プロにお願いしたほうが正確でしょう。」

「いえ、警察は信用できないんです。というよりも、事故として処理してしまったので、意味がないんです。」

キラキラした目で見るな。みづき。

「警察が、事故と判断したのであれば、事故なのではないのですか?それとも、事故ではない証拠でもお持ちなのですか?」

「いえ、証拠…はありません。しかし、兄が事故で死ぬはずがないんです!9階層まで潜っている兄が、5階層で死ぬはずがないんです。」

すごい剣幕で訴えてきた。だが、それは白川先輩の望みでしかない。

「いくら、奥まで潜る探索者であっても、浅い階層で死亡事故が発生することはままあります。それだけでは、事件と決めつけるのはできません。深く潜れば、疲労や、ストレスなどで、浅い階層で亡くなるベテラン探索者は少なくありません。…それでも事件だ。そうおっしゃるんですか?」

その問いに対して、白川先輩は力強くうなづいた。何か確信でもあるのだろうか?

「先輩、ここまで頼まれて、断るなんてしないっすよね?前の時も、最初は事故と思われていたっすから」

「そうだぜ聡。せっかく白川先輩が来てくださったんだから、調べるだろ?」

ここで断っても、みづきたちが引き受けて巻き込まれるだろう。

「わかりました。では、その件について最初からお伺いできますか?」

関が近くの椅子を引っ張ってきて、白川先輩を座らせた。

「兄は、恒一というんですが、先ほども言ったとおり、日常的にパーティーで9階層まで潜る探索者で、最深の探索階層は15階層でした。」

「最深探索階層が15階層とは、かなりの凄腕だったんですね。」

おそらく、この辺りでは指折りの探索者だろう。

「そうです。自慢の兄です。それで、今回の探索は、9階層をメインにダンジョン内で2泊して帰ってくる予定でした。」

9階層まで行くのであれば、そのくらいは妥当か。

「ダンジョン内で寝るんすか?すごいっすね!」

「ええ。9階層まで行くとなると、最短でも片道4時間くらいはかかるって言ってましたから。続きですが、先週の月曜日から潜り、水曜日に戻ってくる予定でした。パーティーメンバーはいつもと同じでした。」

「メンバーは何人かわかりますか?」

顎に手を当てて少し考え、

「えーっと…たしか、清水さん、駒門さん、藤枝さんの3人です。」

「それに、お兄さんを加えた、4人パーティーですか。ちなみに、お亡くなりになる瞬間を直接確認されたりした方はいますか?」

少し顔をうつむくと

「いえ、それに関しては、警察から情報がなく…」

「そうですか。そうなると、遺体発見時の状況もわからない。ということですね?」

「はい…」

亡くなられた状況が、これでは全然わからない。

「では、お兄さんのご遺体を出口まで運んだ方はわかりますか?」

「それに関しては聞いております。駒門さんと藤枝さんが交互に運んでくださったとのことでした。」

たしかに、5階層から成人男性を運ぶとなると、一人では難しい。

「…清水さんは運んでいなかったのですか?」

「詳しくは、わからないのですが、清水さんは怪我をされていたようで…」

怪我の具合によっては、たしかに運ぶのは難しいだろう。ただ、いつついた怪我なのか…

「ちなみに白川先輩は、そのパーティーメンバーの方とこの件の後にお会いになりましたか?」

「いえ、私自身が連絡先を知らないのと、警察も教えてくれませんでしたので…」

たしかに、個人情報に当たるため、警察が連絡先を教えることはないだろう。しかし、警察であれば、何か繋ぐような手配をしてもおかしくはないと思うのだが…

そもそも、警察がわざと情報を出し渋っているようにも感じる。たしかに、個人情報保護や、捜査中であると言われてしまえばそこまでだが…

「お兄さんの装備や、パーティーメンバーの方の装備はわかりますか?」

「えっと、兄は、ショートソードと小さめの盾を使用しておりました。他の方の装備は…」

メンバーの装備もわからないとなると、事件事故どちらにも判断することができないな…

「ほかに、何かご存じのことはありますか?」

「えっと、聞いた話ですが、パーティー内での保険が最近増額されたと聞きました…」

なるほど。たしかに、それを聞けば他殺を疑いたくなる気持ちもわかる。

「だったら、パーティーメンバーの誰かが犯人じゃないのか?」

「それは、たしかに動機としては考えることは可能だが、動機があるだけで事件ましてや、犯人にするのは早計だ。関」

白川先輩からの話を聞く限り、事件事故とも判断ができないが、動機と思われるものがある。他の人からも話を聞く必要がありそうだ。

「とりあえず、入口でパーティーメンバーを見ている養老さんに話聞きに行きますか」

「先に警察じゃないのか?」

先に警察でもいいが、何かを隠している可能性がある。この状態で警察に行ってもはぐらかされて終わる可能性が高い。

「いや、先に養老さんだ。」

「わかったっす!早速行くっすよ!先輩!」

飛び出すようにみづきが出ていくと、それを追いかけるように関が出ていく

「すみません、先輩。騒がしい奴らで。」

「いえいえ、にぎやかでいいと思いますよ?」

二人を追って、教室を後にした。


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