第二話 騒がしい後輩ep.4
《ダンジョン内で殺人事件 パーティーメンバー二人を殺人と死体損壊の容疑で逮捕。警察の発表によると、ダンジョン内で発生した殺人事件について、家宅捜索の結果、被害者のものとみられる切断された遺体の一部が発見されたとのこと。警察の発表によると---》
ネットニュースによると、無事捕まったようだ。
ガンッ
まだ人の少ない朝の教室に扉の勢いよく開かれた音が響きわたった。
この音の犯人は見なくてもわかる。やつだ。
「先輩!先輩の言ったとおりだったみたいっす!犯人捕まったっす!やっぱり、私の言う通り事件だったっすね!警察は私にも感謝してほしいっす!」
朝っぱらから元気…いや、うるさい奴だ。
「…ああ、そうだな。捕まったな。」
「『…ああ、そうだな。捕まったな。』じゃないっす!全然お礼に来ないっす!」
まだあきらめていないのか。来るはずがないのにな。
「…おはよー。ってあれ?みづきちゃん、朝早くから、どうしたの?」
眠そうな関が入ってきた。
「どうしたもこうしたもないっす!まだ警察がお礼に来てないっす!」
「来ないと思うよ?みづきちゃん。こいつん時は、例外だったからな。そもそも、みづきちゃんはなんもしてないじゃん。」
それもそうだ。謎を解いたのは俺だ。
「でも、事件って最初に見抜いたのは私っす!私がいなかったら犯人捕まってないっす!」
まあ確かにそれもそうだ。
「みづき、そのことを警察はそれを知らないぞ?」
「警察から見たら、みづきちゃんはただ『事件、事件』って騒いでる人って認識だと思うぞ?」
「……」
救いを求めるような眼でこっち見るな。
「…みづき、そろそろ自分の教室に戻ったほうがいいんじゃないか?」
「ひどいっす!次こそは自分で解いて警察にお礼言われるっす!」
そう言い残すと、みづきはあわただしく飛び出ていった
「みづきちゃん、大丈夫か?」
「さあな。次は自分で解決するなら、俺の出番はないしな。」
それに、そう何度も事件があるとは思えないしな。
「しかし、お前は運がいいのか悪いのかわからないな。一週間で2回も事件に巻き込まれるなんてな。」
「ほんとだよ。この間買った本も満足に読めやしないよ。」
気持ちを落ち着かせるために本を開いた。
「聡、それ、新しいやつか?」
読んでるんだから、気を利かせてほしいものだ。
「ああ。先週出た新作だ。この作者の本は面白いぞ?関も読むか?」
「遠慮しておくよ。俺は活字は苦手なんだよ。」
「…そうか。もったいないな。」
俺は再び訪れた平凡な日常を過ごしていった。
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