表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/49

エピソード13-5

「七瀬くん?」

 六浦の声で我に返った。既にもんじゃや焼きそばは大量に消費されていて、思ったより俺は箸が進んでいなかったらしい。部活を始めた理由を思い返し始めて「いらないこと」まで思い出していたようだ。

「ぼうっとしてたけど、大丈夫?」

 隣で六浦が心配そうに覗きこんでくる。俺は努めて元気そうに微笑んでみせた。

「大丈夫、ちょっと考え事をしていただけ」

 しかし、俺を挟んで六浦とは逆隣に座る陸山が大げさに顔をしかめて言った。

「いや、お前はちょっと外の風に当たって来た方が良くないか? ここは煙っぽいし暑いから、気分が優れなくなったんだろう」

 自分の顔に手を当ててみる。だが別段熱っぽい感じは受けない。というか、俺は本当にぼうっとしてただけで何でもないのは事実なのだ。しかし、六浦がコンボを重ねるような感じで畳みかけてきた。

「七瀬くん、ちょっと外に出て風に当たった方がいいよ。私も付き添うからさ」

「え、いや。別に俺は大丈夫なんだけど……」

「いいから、こんなところで倒れられても誰も責任取れないんだ。自分で大丈夫だと思っても、念のために外の風に当たっておけ」

 陸山がその上から更に畳みかける。お前らはどんだけ俺を病人扱いしたいのだ。しかしここまで言われると居座るのは逆に気まずい。陸山、六浦を納得させる為に俺は形だけでも外に出ることにした。

「じゃあ俺、一応外の風に当たってくるよ」

「わたしも」

 一人で大丈夫だと申し出たのだが、「念のため」というのと「私も風に当たりたい」ということで六浦と二人揃って座敷を降りた。打ち上げも中盤を越えようとしていたところだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ