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ブレイク!  作者: ぞえ
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第五十三章 真実

 客室に通され、俺とエミナの反対側に爺と師匠が座る。


「さて、どこから話たらいいのかな?」

「取り合えず知っていることを・・・」


 師匠と爺は顔を見合わせると、小さく頷いた。


「もう、十年も前になるかな?ユウが八歳でデュークの元を離れて俺のとこに来たのは」

「は、はい。そこから七年間修業して、十五歳で傭兵になりました」

「そこだ。お前が俺の所に来る前、デュークとエミリアは何か言ってなかったか?」


 ちなみにエミリアは母の名前である。


「父さんと、母さん?」


 俺は頭に手を当てて考えた。

 あの時の記憶は曖昧であまり覚えていない。


「あの時・・・」


 必死になって別れ際の両親の言葉を思い出す。




 十年前。

 俺は両親が少し長い仕事になると聞いて、父さんの友人である、師匠に修行と言われて預けられた。

 俺も子供ながら覚悟はしていた。そう簡単には帰ってこない。

 しかし、両親は次の年、次の次の年。更に、次の次の次の年も帰ってこなかった。

 

『もし、ユウが大切な何かを見つけたなら、これはその時に使いなさい』

『それは、絶対にお前の力になってくれるはずだ・・・』


 両親だ。

 そして、更にその隣にいるのが、


『その力に気づくのはこれから先になるのでしょう。どうか、世界を救って』


 



「思い出した・・・」


 そうだ・・・そうだった。


「けど・・・あの言葉の意味は・・・?」

「ど、どうしたの?」


 エミナが背中を摩る。


「全部、思い出したんだ」


 俺はエミナと爺、師匠に向き直った。


「十年前、両親と別れる時にもう一人一緒にいた女性がいたんだ。名前までは思い出せない。けど、その人には翼が生えてて・・・」

「つ、翼!」

「ああ、何故だか解らんが・・・」


 そこまでが俺の理解出来たことだった。

 そして、師匠は言った。


「後は、全部俺が話そう」


 師匠は立ち上がって俺を指さして言った。


「ユウ!何を隠そう!お前は天使の力を半分受け継いでいるハーフなのだ!」

 

 へ?


「ハーフ?」

「その通り!ったく、その異様な力は何処から出てくるとか解らなかったの?」

「だって、師匠はお前がその分修行したおかげだって!」

「はいはい、普通の人間は魔力と体を鍛えただけじゃ、そう簡単にオリジナル魔法なんて使えんよ」

「けど・・・」

「俺はお前に魔力の強化修行はさせたが、魔力操作なんて教えてない」

「・・・・・」

「どうやって、そんなオリジナル魔法なんて使いだした?」

「それは、俺が初めて傭兵の仕事に行った時に、何だかこうできるかな?と思って、やったら出来たというか・・・・」

「天使イリアが実の母親だ。流石に天使が母親とは無理があり、仕方なくデュークと、その妹エミリアにお前を託したんだ。そして、別れ際にお前に一度だけあった。その時に、ユウに一度だけ天使の力だけを封印する術を施したんだ。だからなのかもしれん。天使の力が使えないから、そこまで魔法についての力が異常発達したんだ」


 俺が、天使と人間のハーフ?

 エミナを見る。

 彼女はそっと俺の手を握ってくれた。

 それだけで、全身の力が緩む。


「まぁ、だからと言ってお前の今後の生活は変わらん。ただ、一度その力の目覚め方が誤った方法であれば、お前は全てを破壊するまで終わらない怪物となっていたはずだ。しかし、どういう・・・なるほど。まぁ、大切にしてやれよ」


 師匠はエミナを見て笑うと、そんなことを言った。


「さて!それじゃぁ、剣を作るか・・・早速、ここに書いてある素材を集めてくれ。話はそれからだ」


 俺はメモを受け取り、素材の内容を確認した。


「おい、爺」

「な、何だ!爺とは!」

「何だ!じゃねぇよ!ふざけんなよ!こんな素材!」

 

 俺は受け取ったメモを机に叩きつけた。




 素材 紫電

     伝説のちくわ

     濁り醤油

     豚の真珠

     枯れ木の花

     古龍の牙



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