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ブレイク!  作者: ぞえ
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第四十二章 街



 俺は村に入ると近くにいた若い女性に話しかけた。


「すみません、ここに診療所か、休めるとこはありませんか?」

「そうですね・・・診療所はここから二日歩いたところにある村にありますね」


 背中を見ると、シュリアが息絶え絶えで肩を掴んでいた。顔を赤く、体は沸騰しそうなぐらい熱かった。


「マズいな・・・・」

「あの、何かお困りでしたら、私の家でも使ってください」

「ほ、本当ですか?」

「は、はい」


 俺は急いで女性に案内された家へ飛び込む。


 それから・・・。


「すみません、ベットまで貸してもらって・・・」

「いえいえ。困っている人がいたら、助けろと。父に言われていましたから」

「ありがとうございます」


 すると、女性は言った。


「この人、軍人ですよね。あなたも軍人何ですか?」

「お、俺は傭兵で、この人を国まで返さないといけないんだ」

「そうですか・・・」

「あの、良かったら。少しこの戦争の事を教えてもらいませんか?」

「はい、いいですよ」


 女性は一息おいて語り始めた。


「なるほど・・・つまり、アリアによってフィディアス王国は魔道士を量産している訳ですね」

「ええ、やろうと思えば少年兵を前線に送り込む事は出来る」

「・・・・・」

「けど、そんな事すれば非難する民が増え、王政は崩れるわ。しかし、アリアが無くなればそれこそ終わりですけどね・・・・」

「なるほどねぇ」


 次の日


「ありがとうございました」

「いえいえ、旅。頑張って下さいね」


 ベットを貸してくれた女性に手を振ると、俺とシュリアは歩き始めた。


「ユウ、あの人何て説明したの?」

「・・・旅をしている貴族の女の子とその執事」

「・・・貴族って、旅するの?」

「知らん!」

「するはずないでしょ!!」


 蹴られる。


「痛・・・」


 シュリアの様子を見ると、すっかり元気のようだ。足の傷も大きな怪我ではなかったので、完治ではないが歩ける程度なら治ったようだ。


 夜になり、俺達は野宿しながら目的地に順調に進んだ。

 

「もう直ぐ、国ね。確か、その前に街があったはずだから、そこで一度休憩しましょう」

「だな。その街には後どれくらいなんだ?」

「えっと、この山を越えたら何だけど・・・?」


 俺達の目の前にある山の向こうから白い煙が見えた。それも一つではない。二つ、三つ。それ以上煙の煙が見える。


「何の煙かしら?」


 シュリアが不思議そうに言っている。が、俺には直ぐに理解出来た。


「お祭り?」

「違う、戦争だ」

「え?」

「血の匂いがする。それに、この匂いはあの赤い兵士達。バラスだな・・・それも結構な人数だ」

「そ、そんな・・・もう、こんな所まで進軍している何て・・・」


 シュリアはその場に立ち止まる。


「とにかく、こんな所で止まってないと、速く皆を非難させよう」


 俺とシュリアは直ぐに山を越えた。

 そこには全体をぐるりと壁で包んだそれなり大きな街が色んな場所から火が上がっていた。

 人々の悲鳴が散乱し、形ある物は破壊され、破壊と殺戮が行われていた。


「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「すらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 よく見ると、フィディアス兵とバラス兵が戦っていた。 

 

「おい!お前のとこの兵も戦ってるんじゃないのか?」

「た、確かに。なら、この街の何処かに拠点があるはず。とりあえず、そこに行きましょう」

「ああ」


 敵の攻撃を掻い潜りながら、フィディアス側の陣地まで辿り着いた。


「おお!姫!無事でしたか?」

「ええ、シルバ。あなたも無事で何より。それより、どうなっているの?」

「はい。昨日、バラスの前線部隊がこの街に奇襲をして来たのです。駐屯部隊の奮闘によって我々が着くまで全滅は逃れました。市民は非難させていますが、まだ、非難出来ていない者もいます」

「解りました」


 そう話し合っている二人を見ていると、いきなり剣を向けられる。


「貴様!何者だ!」

「見かけない服装だな。バラスのスパイか!」

「待て待て、違うぞ。俺はこいつを国まで届ける為に来たんだ」

「貴様!姫をこいつ呼ばわりだと!!」


 すると、シュリアが前に出て来た。


「大丈夫、この人は私を助けてくれた。命の恩人よ。それに、結構強いし」

「そ、そうでしたか。それはご無礼を」

「・・・マジすか。マジでお姫様ですか・・・」


 目の前にいるお姫様はこくんと頷いた。


「それで、俺はここまででいいのか?」

「あら、この状況下で強い人材を手放すとでも?」

「・・・解ったよ。俺は何をすればいい?」

「とにかく私について来て。シルバ、少しの間、前線部隊を私に貸してもらえないかしら?」

「かしこまりました。第一から第四小隊をお貸ししましょう。私は姫の出陣の後に第三中隊を連れて反対側から叩きます」

「解ったわ。それでは」

「はい」

「「アリアのご加護がありますように」」


 二人はそう声を揃えて拠点から出ていった。


「私達に任務は敵の主力部隊の重戦車。砲台の破壊です。これさえ破壊すれば、彼等の遠距離攻撃は通じません」


 シュリアの目の前にいる青と白の鎧を身に纏った兵士達は真剣な眼差しでシュリアを見る。


 数時間後、シュリア率いる前線部隊とバラスの機甲師団が衝突した。


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