第三十三章 明日に向かって
ユウ君、あなたがいなくなって一年の時が過ぎました。
あれから世界は大きく動き出し始めました。
骸骨兵はオリビアに全滅させられ、各国は連合軍を作ってフィリスを落としました。没落した帝国は誰もいなくなりました。
オリビアが骸骨兵に勝ったのは、あなたが半分以上倒してくれてからです。
本当に感謝の気持ちしかありません。
さて、ユウ君に伝える事はまだ、たくさんありますが、そろそろこの辺にしておきます。
またね、ユウ君。
私はそこまで書くとペンを置いた。
「ふう」
息を吐いて服を着替える。
そろそろ、仕事でも行こうかな・・・。
私は『紅の星』のボードを見る。その中の依頼書を取って提出した。
「あれ?エミナ、仕事でも行くの?」
フィアがやって来た。
「まあ、ね」
「それより、アリサも何とかしてやってよ」
あれからアリサは部屋に閉じこもって、時たま依頼を受けて何処かに行ってしまう。けど、次第に元気を取り戻しつつある。
この調子で行ってほしい。
私はオリビアを出て、高原を歩き始めた。
「ユウ君・・・」
時々思ってしまう。
こう、一人になって考える時になると。彼の事を・・・。
自分を犠牲にして私達を助けてくれた。
好きだと言ってくれた。愛していると言ってくれた。
「やっぱり・・・」
心の中にある言葉をもう一度呟いた。
「やっぱり、会いたいよ・・・ユウ君」
一粒の涙が地面に落ちた。
同時に風が起こり、私は不意に風の行く末を目で追った。体を百八十度反転させ、その視線の先に映ったのは・・・。
「何泣いてんだよ」
そう、懐かしい声が聞こえた。
私は震えた声で言った。
「なん・・・で・・・」
「あー、まあ。色々あったというか、これだけは言える」
彼は息を吸い込んだ。
「生きて帰るって、約束しただろ?」
流れ出した涙が止まらない。
彼に向って駆け出した。強く抱きしめ、お互いを確かめ合った。
「ありがとう・・・生きててくれてありがとう・・・」
「ああ、心配かけたな・・・」
もう、彼と離れないと私は誓った。
そして、ユウ君と私の唇は重なった。
お互いを求め合った。
「さあ、帰ろう」
「うん、私達の家へ」
オリビアへ続く道は、まるで自分たちの人生のように見えた。
歩みだしたその一歩は何処までも大きく、力強かった。
まだ、続きます~
自分的には第一部完
と、いったところですね。。。
今後とも応援よろしくお願いします\(゜ロ\)(/ロ゜)/




