第二十四章 彼女は一体!
岩と岩の間をジャンプして飛び越える。
時折生徒達が岩の下から見える。
たまに生徒の悪戯と言う人もいるが、さっき使い魔の一匹から緊急の連絡が入ったので、嘘でも冗談でもないらしい。
俺もはっきりと肉眼で確認出来た。
基本的にゴーレムは二メートルから三メートルが普通である。
しかし、俺の目に入ったゴーレムはただのゴーレムではないらしく、十五メートル以上ある体であった。
「アイアンゴーレムが何でここに!」
アイアンゴーレムは普通のゴーレムとは違い、全身が鉄で出来ている為、普通のゴーレムより硬い。
しかも何故かでかい。とにかくでかいのだ。
アイアンゴーレムの直ぐ下には生徒達が防御魔法で自身達を守っている。が、いくら五人でもアイアンゴーレムにかかればシャボン玉と同じくらい簡単に潰されるだろう。
恐らく花火を見て他の先生達も来るだろう。
しかし、到着した場合は遅いかもしれない。
ここは、俺しかないんだな・・・。
俺は大きく息を吸って、
「『風速・二〇〇』」
アイアンゴーレムはその小さな体に向けて大きな足を振り下ろした。生徒達の防御魔法は音と共に破壊された。が、その巨体が生徒達の体を潰す事はなかった。
アイアンゴーレムは何が起こったのか確認すべく足元を見た。
「俺の生徒に手を出すんじゃねぇ!!」
アイアンゴーレムの足を全魔力集中させた左手で受け止め、少しだけだが上に弾く。
そして、生徒の一人が言った。
「嘘・・・・」
俺は左手の魔力を開放した。
「氷結魔法『氷柱山』」
地面から突き出した巨大な氷柱は、アイアンゴーレムの自慢のボディを貫き、天高く舞い上げた。
少しして、アイアンゴーレムは鉄屑となって風に消えて行った。
「ありがとうございました。本当に」
拠点で助けた生徒達にお礼を言われる。
「まあまあ、自分の仕事をしたまでだから、大丈夫。それよりもしっかりと集中して」
昼からは自由時間となっており、生徒達は各自で遊んでいた。多くは近くの川でワイワイと水遊びをしている。
それを遠目で見ながら、俺は木に背中を預けた。
「・・・先生、横。いいですか?」
後ろから声がかかる。
「ん?」
見るとマリと、もう一人の女生徒だった。
「えっと、君は・・・」
「私はアリサ・フランジュと言います。よろしくお願いしますね」
マリの横の女生徒はピンク色の長い髪を垂らし、スタイルは結構よく、身長は俺と同じ、もしくは少し上程度であった。
マリよりかは大人の感じ?
「何だ?」
「えっと、アリサちゃんが先生の話を聞きたいって」
「俺の?」
「はい、ユウ先生に前から興味がありまして・・・」
興味って。
そう言ってアリサは俺の前に座り、マリはその横に腰を下ろした。
「まあ、いいけど。それで、何の話を聞きたいんだ?」
「えっと、強さの秘訣を」
「わあ、それ私を聞きたいです。あんな大きな氷柱をどうやって出したのか」
「うん、それ私も!」
・・・・?
「お前は違うだろ」
「えー、いいじゃん別に。何かフィアちゃんの話によると、全然解んないし」
マリの横に更にエミナがいた。
「こほん。つまり、辛い修行や訓練は確かに重要だ。けど、問題なのかそれを如何に継続するかだ。俺の場合は生まれた頃から毎日訓練をしてたから、こうなった。それだけだ」
と、説明してみた。
二人は苦笑いだったが、一人は違った。
「先生は、それだけじゃないでしょ?」
アリサだった。
アリサのその瞳は俺の心の裏を見透かしているように見えた。
「・・・?何の事だ?」
すると、アリサは少しだけ強い口調で、
「とぼけないで下さいよ」
「・・・・・・」
アリサの瞳は、また何かを訴えているようにも見えた。
さてさて、どうなるのでしょうww




