第二十三章 開始!
合宿の場所、ロックオーシャンは簡単に説明すると、森が石、もしくは岩のような形になったものである。
ならばロックフォレストでいいじゃん。と、言う声もあるが、外見が波みたいなので、オーシャンになってしまったらしい。
別にどうでもいいけどな。
さてさて、ロックオーシャンは岩が入り組んだ地形になっており、目印をつけないと迷ってしまう所である。
拠点はロックオーシャンが見渡せる丘である。
テント群なので、遠くからでもよく見えるのである。
「はい。ではこれより、五年生魔法強化合宿を始めます。まず・・・」
視界の左端でミア先生が五年生に話をしている。
「・・・うりゃ・・・」
それを聞きながら俺は大量の使い魔を出す。
直ぐに俺の周りは黒猫の山になってしまった。
「よし、お前らよく聞け。この二泊三日の合宿中はこのロックオーシャン中を監視してもらう。何か不審な奴や、生徒が危なくなりそうだったら俺に連絡しろ。解ったな?」
俺の目の前に綺麗な列を成している黒猫達は同時に頷いた。
「よし、行け!」
黒猫達は一斉に飛び散っていった。
「何もないといいんだけどな」
俺にはただそう祈る事しか出来なかった。
話は終わり生徒達はテントに鞄を置いて再集結する。
今からロックオーシャンに突入するらしい。
事前調査によると、出現する魔物はスライムとゴーレム。今の五年生の力だとどれも倒せるらしい。
一応、五人一班で行動するようになっており、危なくなったら空に花火を打つように言ってある。
「昼になると鐘がなりますから、鳴ると戻ってきて下さいね」
生徒達は返事をして、五人一塊になって岩の中へ消えて行った。
そして、ミア先生が話し掛けてきた。
「それでは、今日からお願いしますね」
「はい、任せて下さい」
ミア先生はそう俺に言うと、先生も岩の群へ入って行った。
「さて、エミナは何処か見晴らしのいい場所で見張っていてくれ」
「りょーかい♪ユウ君は?」
「俺も、何処かで全体が見える所で陣取っておく。何が起こるか解らないから、油断するなよ?」
「大丈夫っ!それじゃ、またお昼にね!」
エミナは俺に手を振りながら走って行った。
「さて、俺も・・・」
俺も行くか。
俺は生徒達の拠点を後にして、見晴らしのいい大きな岩の上へよじ登った。
岩の上はゴツゴツしていたが、風が気持ちよく、布を何重にも引いいてあぐらをかいていた。
「・・・・・・」
さて、暇になった。
今は午前十時。昼の集合は十二時半。つまり二時間三十分何もなければ暇だと言う訳だ。
しかし、その三十分後には花火が放たれた。
・・・早速、暇じゃなくなったね。




