第二十二章 合宿に行くらしい・・・
「はいはい、いいよ。ホントいいよぅ」
生徒達が互いに戦っている中、俺はそれを遠目で見る。ちなみにエミナは現在進行形で学校内を探索中である。
何か不審者や、怪しい物があれば連絡するよう言ってあるが、憲兵団が入念に調べたなら何も見つからないだろう。
「そうそう、その感じだぜぇ」
あれ?
解っちゃった?
今日の俺、かなりやる気がない。
うん、正解。
「先生?」
あのね、かなりしんどいの。超しんどいの。
理由は一つ!
エミナがベットの中で後ろから抱きついて来たからである。
ホント、あれは寝れないよ。
俺だって健全な十七歳の男の子だよ?
あんな美少女が後ろから抱きつかれると、危ないよ!
まあ、そういう行為はなかったんだけどね。
「ユウ先生?」
それと、昨日の晩の男についても考えていたからな。
しかし、かなり不覚だったなぁ。
恐らく、俺の追跡に気づいていたなら、当分は行動を見せない?かも、しれん。
う~ん・・・。
中々やるねぇ。
「ユウ・アサマ先生!」
「えっ!」
頬をマリに抓られて、目の前に生徒が集まっているのに気づいた。
「ありゃ?どうした、皆?」
「あの、先生に言われた通り、三人と手合わせしたんですが?」
「あ、ああ。解った。それじゃあ、次は防御魔法のやりあいを。片方が物理魔法を、もう片方が防御魔法ね。はい、それじゃあ、スタート。これ終わったら授業終了で」
全員返事をして、俺の指示した通りに動き始めた。
うん、元気だねぇ。
皆さん、俺はあなた達より一つしたなんですよ~。
こうして、その授業は終了した。
「実戦合宿ですか?」
「ええ、最終学年は全部やるそうです。校長からもやるようにと」
「はあ、俺に出ろと?」
「はい、担当の教師は私ですが、やはり実戦経験がないので、憲兵団の皆さんに頼んでいるんですが、今回は講師の先生にと言う事で」
「・・・まあ」
「大丈夫ですよね?校長先生の話だと、二年前の大戦の生き残りだと聞いたんですが?」
「あー・・・そうですね。解りました。生徒の安全は任してください」
「はい、お願いしますね」
保険医の先生のミア・ゲーテル先生が言った。
茶色のロングヘアを一つに結び、後ろに垂らしている。スタイルも良くて、白衣にメガネがかなり似合っている。
「えっと、これが合宿の詳細になります。二日後なのでよく読んで下さい」
「え!二日後ですか!」
「はい、校長が別に大丈夫だろうって」
「えー」
あの校長め。俺が傭兵だからって言って・・・ああ、取り合えずその準備もするか。
「まあ、今までに何かアクシデントがあった訳でもないし、頑張って下さい」
「は、はあ」
俺はミア先生から合宿の書類を受け取ると、その日は帰った。
「それで、これが合宿の詳しい内容が書いてある書類ね」
早速宿屋に戻ると書類に目を通した。
期間:二泊三日
場所:ロックオーシャン
趣旨:より実践的な魔法戦闘を行う為の特別強化合宿
その他色々あるが省く。
五年生は四組から別れており、俺はその全員をこの合宿中に守らなければならない義務がある。
他にも顧問の先生が一組一人ずついるのだが、主な周辺の安全確保は俺の役目となったのだ。
「へえ、まあ頑張りなよ」
「おい、何を言ってるんだ?お前も来るんだよ。一応俺の助手なんだろ?」
「は、はあ。まあ、いっか!」
「それでエミナは広範囲の索敵をしていてくれ。そういうの得意だろ?」
「うんうん、エミナちゃんは遠くの敵を狙うのが得意のでありました」
エミナが何か言っている。
「一応、大量の使い魔を出しとくが、何かトラブルでもあったら報告してくれ」
「うん、オッケー」
取り合えず当日の大まかな予定は決まったな。
「はい、紅茶」
「おっ、サンキュー」
エミナに入れてもらった紅茶を飲む。意外と旨い。
「うむ、旨い」
「そう?やった!」
「ただ褒めただけだ。そこまで嬉しがる事はないだろう」
エミナは褒めただけなのにガッツポーズをしている。
「ちっちっ、ユウ君は何にも解ってないんだね。女の子はこういうものなの」
「そ、そうなのか?」
「そうなの」
「・・・・・・」
女の子は解らん。
そうして、俺はその日も眠れぬ夜を過ごした。
次はギース魔法学校合宿編ですww




