第十七章 一つの終わり
「はははははははははははははっ!彼女を殺す。それが君の選択か!実に面白い!}
後ろでネスが高笑いしている。
俺はサシャの頬をそっと触った。
「行ってくるよ・・・」
俺は奴に剣を向けた。
「あー、面白い。けどね、君程度の力で僕を倒せると思っているのかい?確かに君は強い、だが、僕の研究の成果はこんなものじゃない!これが人間の究極の進化だ!!」
するとネスの背中が盛り上がった。徐々に体が大きくなり、巨大な怪物へと変貌した。その醜い怪物の額にネスの上半身が出現した。
「どうだい?これが僕の最終形態だよ」
「・・・・目が腐ってるぜ、ネス」
「この力を見てもまだ言うか!!」
ネスの左腕は俺に向かって伸びてきた。同時にその左腕自体が鋭い触手に変化し、俺を襲って来た。
「『粉砕の盾』」
ネスの触手は『粉砕の盾』によって全て阻まれた。
「お前の攻撃は、エミナより弱いな・・・」
「くっ、これならどうだ!!!」
ネスはその巨体を遠くまで飛ばし、口から超高圧破壊光線を放った。
「・・・『月光の鏡』」
俺は魔力が作られた月の鏡を出した。破壊光線はその鏡によって角度を変えられ、上空へと消えて行った。
「このくそがあああああああ!!」
ネスはキレたように右腕を巨大な剣に変え、正面から斬りかかって来た。
「・・・もう、やめにしよう」
俺は奴を迎え撃つように剣を構えた。
「はああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
ギンッ!!!
ネスの巨大な剣と俺の剣がぶつかり合った。
「・・・バ、バカな・・・僕は究極の研究を・・・」
ネスの剣は粉々に砕け散っていた。
「じゃあな、サシャ・・・」
ネスの体は真っ二つになり、地面に倒れ伏せた。
こうして、ネスの野望は地に帰り、俺は彼女を失った悲しみを二度味わう事になったのだ。




