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ブレイク!  作者: ぞえ
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第十章 蘇りし者

何か凄い事になりますww

 

 オリビアには巨大ギルドが二つある。そのうちの一つが『紅の星』。もう一つは女性陣のみで構成された『戦乙女』である。

 規模は多く、少し気の荒い女性が多いと聞くが、その分お淑やかな女性が目立つという現象が起こるのだ。

 別の話になるが、依頼と言うのは依頼主が各ギルドに発行するもので、違うギルドに同じ依頼は発行されないのだ。

 しかし、依頼の中には合同依頼と言う特殊な依頼がある。これはギルド一つで解決出来ない依頼をギルド同士で協力し合って解決しましょうというものだ。

 あのクラーケンも一度は合同依頼になる予定だったのが、俺が完遂してしまったのだ。『戦乙女』側とすれば、折角の!

 と、言った感じだ。

 さぞかし俺を恨んでいるかと思うが、残念ながら俺の名前は公開されていないのだ。


 そして、


「今回の合同依頼の全指揮権を任されているリタ・レーベルです。よろしく」

 

 今回の依頼は『戦乙女』の五人と、ソロの傭兵七人。そして『紅の星』八人の合同依頼となった。

 依頼内容はオリビア一の大金持ちの貴族、ズス伯爵の一人娘の救出である。娘はここから東にある旧アーガス遺跡の悪魔に誘拐されたのである。

 誘拐から既に一時間以上経っている為、失敗を許さない状態で、時間を掛けられない依頼であった為、確実に成功させる為にこうして合同依頼になった。

 直ぐに有力な傭兵達を掻き集めたのだ。


「遺跡内は常にこの三隊に別れて行動してもらいます。私達『戦乙女』がA隊、『紅の星』の皆さんがB隊、ソロの傭兵方がC隊となります。尚、敵はA隊とB隊で駆逐します。C隊の皆さんは遺跡内の魔物を退治していて下さい」

 

 すると、その言葉に、


「おいおい、お嬢ちゃん。それはないんじゃないのか?俺達がどうして遺跡内の魔物退治何だ?」


 俺の隣にいる赤髪で頭にバンダナを巻いている男が言った。

 すると、

 

「そうですね、一言で言えばよく解らない力に頼れないと言う事です」

「てめっ!」


 他の傭兵達も騒ぎ始めた。


「いいですか!あなた達傭兵はお金の事しかない。そのくせ実力はまったく解らない。依頼者を安心させるのは!私達みたいにギルドと言う肩書き持っているからなんです!それを、何処の解らない傭兵任せるよりも!こうしたギルドに任せるのが、一番安心何です!だから、私はあなた達の事は信用しません!」

「・・・酷い言われようだな」

「特に!そのあなた!」


 と、いきなり俺を指差した。


「弱そうです!」

「・・・・・」

 

 これは他の全員も同じ考えなのか、頷く者がいた。

 確かに。今日の俺は一弾と変だった。

 茶色のフードとマントは止め、代わりの黒いロングコートを着ている。それに左腰には片手剣が一本あるだけなのだ。

 誰が見ても弱そうだ。

 

「まあ・・・」


 リタは長い茶色の髪の毛を垂らした美少女だ。胸はそれなりにあり、蒼い装備で身を包めていた。それはリタだけではなく『戦乙女』が定めた戦闘服なのである。

 戦闘スタイルによって服が変わってくるらしい。リタの服を見る限りでは、腰に剣がある為、剣士タイプなのだろう。

 他二人が剣士タイプであと二人が魔道士タイプと見れる。


「はい、それでは作戦会議は終わります。それでは行きましょう」


 リタの声と共に各自それぞれ遺跡内に入っていった。遺跡内は地下へとなっており、不気味な声だったり、意味不明な模様があちらこちらに刻まれていた。


『戦乙女』『紅の星』メンバーと俺達は別れ、遺跡内を探索し始めた。


「よっ、さっきは散々だったな」

 

 俺の肩に手を置いたのはさっきの赤髪だった。少しチャラい。

 

「ん?」

「おっと、悪い。俺の名前はヨシュア・グレイス。ギルドには加入してないが、こいつらはソロ仲間でたまに一緒に依頼に行くんだ。あんたは?」

「俺はユウ・アサマだ。最近こっちに来た」

「なるほど、よろしくな」

「お、おお」


 俺はヨシュアと言う男と仲良くなり、遺跡内の魔物を倒し進んだ。

 遺跡内の魔物はそれほど強くはなく、苦戦を強いられる程ではなかった。むしろスムーズに進めた。

 こちら側は何も支障はなかったが、それが逆に気味が悪かった。


「よし、一度A隊と合流しよう」

「そうだな。向こうの状況も知りたい」


 俺達は索敵魔法でA隊とB隊を探した。


「A隊とB隊はこの先か・・・」

「そのようだな」


 俺とヨシュア、その他数人の傭兵は巨大な門を開けた。

 

「これは・・・」


 そこには数人『紅の星』と『戦乙女』のメンバーが横たわっていた。立っているのも息を荒げていた。

 黒の鎧をつけた人間だった。それも数倍はでかく、東洋の侍に似ていた。持っている武器は巨大な刀だった。

 目は真紅で、光っていた。


「おいおい、一体何なんだ、あいつ?」


 口を開けているヨシュア達に言った。


「こいつは夜叉。東洋の魔物。何故こんな所に・・・」

「それはですね、僕が召喚したんですよ」


 すると、夜叉の後ろから白衣を着たメガネの男が現れた。まだ若く、二十代ぐらいだ。その後ろに手足を縛られた貴族の娘が眠っていた。


「その娘を返してもらう」

「まあ、目的が達成されそうな今、別にいいんだけどね」


 俺は剣を構えて走った。

 何故か夜叉は攻撃して来なかった。俺は夜叉を無視して、男の目の前に現れた。


「ふふーん、君がユウ君か。実に興味深い。そして、実に興味がない」


 俺はその男に向かって剣を振り下ろそうとしたが、男は茶色の布を被せたものを俺の目の前に盾として出した。

 布は出した拍子で取れてしまった。


「・・・は・・・」

 

 絶句。


「サ・・・サシャ・・なのか?」


 そこにはサシャがいた。目を開けて俺を見ていた。

 そして、


「ありがとう。そして、死んで・・・」


 サシャが持っているナイフは俺の腹に刺さった。正真正銘、突き刺さったのだ。


「なっ」

 

 血がドクドクと流れ始め、心臓の鼓動が速くなる。全てがゆっくりになり、俺は剣を落とす。そして、自分自身も地面に倒れた。

 何故?

 何故サシャがこんな所に?ありえない、ありえない。死んだはずだ。

 

「彼女は私が墓から掘り出して蘇生させた。やはり君には効果は抜群だったようだな」


 蘇生? 

 その時だった。


「やっぱり、傭兵の力なんて頼りにならない!」


 リタが夜叉の攻撃を掻い潜って男に斬りかかった。

 男は一旦避けて、サシャと一緒に奥の抜け道へと逃げて行った。


「おらっ!やっちまえ!」

「「「おお!!」」」

 

 残っているヨシュアとその傭兵達はリタを援護しながら、負傷者を助けている。

 俺もヨシュアに連れられて門の外に出た。


「悪い、油断した」

「いいって事よ。お前も男だからな・・・」

「いや、そうじゃねーけど、とにかくすまん」

「大丈夫、大丈夫。謝るのは速いよ」


 すまん、

 俺はもう一度そう言って意識を失った。


主人公は一体どうなるんでしょうか!!

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