エピローグ
魔王の城から帰ってきたテラとマナは、揃ってスカーレット王に怒られた。
マリア王妃は二人が無事に帰って来て安心したらしく、泣いていた。かなり心配を掛けた様だ。
まあ、それも当然か・・・。テラとマナは少しだけ反省した。
・・・そして、一年後———
とある町の小さな教会。其処でテラとマナは結婚式を挙げた。
テラは礼服に身を包み、髪を整えている。
マナは純白のドレスに身を包み、綺麗な髪飾りで飾っている。
二人とも、とても似合っている。
「おめでとう!テラ!!!」
「おめでとうございます!マナ王女殿下!!!」
皆に祝福される中、二人は誓いの口付けをした。場の盛り上がりが最高潮に達する。
マナがはにかんだ様に微笑む。テラも微笑んだ。
「テラ、貴方を愛しています」
「僕もだ、マナ」
そうして、再び二人は口付けを交わした。
・・・・・・・・・
テラとマナが教会から出てくる。それを大勢の人達が迎えた。皆、祝福している。
皆、テラとマナの結婚を祝福してくれているのだ。
しかし、テラはその一ヶ所を見て目を見開いていた。其処には、一組の男女が居た。
「・・・・・・テラ?」
「・・・・・・・・・・・・父さん、母さん」
「—————————っ!?」
テラの呟く様な、その言葉に周囲はざわつく。男女は穏やかに目を細め、笑っていた。
テラはゆっくりと男女に近付く。マナは不安そうに見守っている。
「父さん・・・母さん・・・・・・」
「ミズホ・・・」
「おめでとう、ミズホ」
父親、アシハラは穏やかに笑っている———
母親、マイカは目尻に涙を浮かべて嬉しそうに笑んでいる———
そんな二人を見て、テラも思わず涙ぐんだ。くしゃりと、テラの表情が歪む。
「父さんっ!!母さんっ!!」
テラはそのまま、二人の胸元に飛び込んだ。わあわあと泣きじゃくるテラ。その姿は子供の様だ。
それはまるで、今までの悲しみや苦しみを全て洗い流す様だった。
その姿を、何処か安心した様な表情でマナは見ていた。目尻には涙が浮かんでいる。
「ごめんね、ミズホ。今まで何も出来なくて。・・・・・・本当にごめんね」
マイカが涙ぐみながら、強くテラを抱き締める。対するテラは、首を横に振った。
「ううん・・・。今まで苦しい事も辛い事も一杯あったけど、それでもいろいろあったよ」
そう、色々あった———
辛い事や苦しい事もあったが、それでもそればかりではなかった。色んな出会いや別れがあった。
それに———
「今は幸せなんだ」
「そう・・・そうっ・・・・・・」
その言葉に、マイカはより涙ぐむ。その涙は嬉し涙だ。
色々あった。辛い事も苦しい事もあった。けど、それでもテラは幸せだ。そう、幸せなのだ。
こうして、テラは幸せを摑んだのだ。
まだ、番外編に続きます。




