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俺たちは無事に免許証をもらって家に帰った。
今日はパーティですね、と言ってロボ丸はいつもより豪華な料理を作るそうだ。
ロッテはナーガに魔術師見習いになったことを報告に行くらしい。
俺は、パーティにナーガが良ければ誘うと良いとロッテに伝えた。
ワンコロは武御名方様をパーティに誘うために呼びに行った。
(仮)にナーガと武御名方様を会わせるのは少々不安だが多分大丈夫だろう。
俺は、(仮)を呼びに作業場へ行くことにした。
俺は作業場のドアを3回ノックしてから返事を待たずに開けた。
(仮)は集中しているのだろう。
こちらを見ることもなく宝石に向かって彫金の作業をしている。
手が止まった所で(仮)に話しかける。
「今日はパーティだ。
区切りの良い所でリビングに来い。
夕飯も食べて行くんだろ?」
(仮)は目と口が笑ったままこちらを向く。
「パーティとは素晴らしいね!
誰に何か良いことでもあったのかい?
君じゃないだろ?」
分かっているじゃないか、ムカつく。
俺はぶすっとした表情で、
「ロッテとロボ丸に、だ。多分ワンコロも。
ロッテは魔術師見習いに、ロボ丸は魔術師、ワンコロは召喚獣に合格した。」
と報告した。
(仮)は口笛をひゅーっと鳴らした。
(仮)は手元の宝石を見つめると、
「お祝いに、今作成している試作品をあげようかな。
ダメか。
それじゃあ彼女とのお揃いが二人だけじゃなくなる。」
と寂しそうにつぶやいた。
この性格悪いやつに束縛か執着されている彼女は可哀想だな。
俺は、(仮)の気持ちを紛らわせるように、
「あいつらは、物よりおめでとうの言葉の方が喜ぶと思うぞ。
気にするな。」
と言って(仮)の背中をトンっと叩いた。
「カイ君は言葉より物が良さそうだよね。」
あれだけ倉庫に保管しているんだもん、と(仮)がくすくす笑う。
そうだ、倉庫!忘れていた!
とにかく、良い所でリビングに来いと(仮)に言って倉庫へと俺は急いだ。
倉庫に行って、空間魔法でしまっていた物たちを回収する。
封印は解かれていない。
もちろん解錠をされた形跡もない。
俺はホッと一息ついて回収することにした。
一つ一つ状態を確認しながら回収する。
時々状態が悪くなっている物があるから注意して見る。
そういえば、ケサランがロッテへとお土産に持ってきたユグドラシルの花の枝についていた葉っぱ。
これが何かに使えないかと思案する。
そういえば、そろそろケサランと杉玉が帰ってくる頃じゃないか?
ヤバい!
(仮)にケサランと杉玉の存在がバレてしまう。
俺は適当に倉庫の中に保管していた物たちを収納しリビングに向かった。




