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「召喚獣登録、番号3の方。」
俺とワンコロは呼ばれた受付に行き案内を受けた部屋の前に立つ。
召喚獣登録は資料提出と面談だ。
俺は自分の胸元を触って召喚獣用のネックレスが下がっていることを確かめた。
ワンコロを横目で見ると、ワンコロも自分の胸元に下がる召喚獣用のネックレスを触って確認している。
よし、とつぶやいて俺は部屋のドアを3回ノックする。
中からお入りくださいと声が聞こえたことを確認して、俺はドアを開けた。
失礼しますと言って、俺は頭を下げた。
それを見たワンコロも一緒に頭を下げる。
俺たちは勧められるまま一緒にソファに座った。
魔法省の職員は大体知っているが、こいつは見たことがないやつだ。
魔法にかかわる人間は大体大雑把なので服装を着くずしているヤツが多い。
それなのに、目の前のこいつは制服のシャツのボタンを上まで留め、ネクタイまでしている。
問題が|ありませんように、と俺は心の中で呪文のように唱える。
目の前のソファに座る髪をきっちり七三に分けた男が眼鏡を手で直して書類を確認した。
「召喚獣は大変大人しく礼儀正しいようです。
書類も問題|ありません。」
と言って、七三眼鏡職員はペンを走らせると書類にサインを書いてくれた。
「では、こちらの書類を受付に提出してください。」
と七三職員は立ち上がって書類を渡してくれた。
審査が秒で終わったことに安心した俺はお礼を言って立ち上がり、ワンコロと一緒に部屋を後にしようとした。
俺がドアノブに手を掛けた所で七三眼鏡職員が言った。
「今まで見てきた獣人とは若干違うようですが、獣人の作成方法は君が提案したものがベースになっている。
どこを変更したのか個人的に気になる所ですね。
追加のレポートを提出してくれることを楽しみに待っていますよ。」
俺は七三眼鏡職員に向き直り、にこりと笑うと何も言わずにワンコロと一緒に部屋を出た。
こわい!
怖かった!
今日一番怖かった!
疑問を持っていたのによく許可を出したな。
召喚獣は未知のものも多いから許してくれたのかなんなのか。
俺は震える背筋を誤魔化すように、大股の急ぎ足で受付に向かった。




