17-3
二日目だ。
今日も見つからないかもしれない。
広大な高原を二人で黙々と調査する。
彼の提案でブロックに分け担当個所が終わったらチェックするという方式にしたため、二人だけれど寂しく単独調査だ。
魔物狩りだったらシュッとすればパッと終わるから楽なんだけどなぁと心の中でぼやく。
探索魔法は魔力をほんの少ししか使わないので連発が可能だが、今回は成分を限定しているため繊細に魔法を放たなければいけない。
こういうコツコツと努力する系は苦手だ。
本当に何もないところのため魔獣でさえ見当たらない。
気分転換の魔獣狩りもできそうもないし、念のためと言って彼が出してくれた結界を張る道具も全く意味のないものになりそうだ。
自分のためと言い聞かせながら探索魔法を放つ。
彼も嫌だろうに私のためにこんなつまらないことをしてくれているのかと思うと申し訳なさと、それでも私を好きでいてくれるということに胸が苦しくなる。
私は彼に何を返せるのだろうと考えながら黙々と探索魔法を放っていた。
すると遠くで彼が私を呼ぶ声がする。
何事かと彼に近づいた。
「たぶんこの辺りにありそう。反応がある。
この辺りは岩盤が脆そうだから爆破するよりズルタナイトらしいものを引き寄せた方がいいと思うんだけど。」
どうする?と彼が聴いてくる。
確かに旧時代アナトリア高原だったところには岩を掘って居住している者もまだいるらしいと聞いたことがある。
魔力をたくさん使うけれど引き寄せた方が良いかもと彼に賛同した。
「ここは任せて。
大好きな恋人のために僕が採取した石をゆかりに贈りたいんだ。」
彼がにっこり笑った。
だめ!
だめ?
彼が空中に魔方陣を描く。
彼は大規模魔法や魔力を大量に消費するときは魔方陣を描く。
その方が上手くコントロールできると言っていた。
描いた魔方陣に彼が魔力を込める。
彼の額に汗が出てきた、もしかして難しい?
魔方陣の周囲の空間が歪み始めてきた。
彼に手を貸したほうが良いかもと彼に一歩近づこうとした。
彼の腕の中に鉱石が現れたその瞬間、歪んでいた空間がはじけるように広がった。
慌てて駆け寄ろうと手を伸ばしたのに。
彼は私を風魔法で優しく吹き飛ばすとにっこり笑った。
だから…だめって。
わたし…は…
また…かれを
たすけ……られなかった……。




