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私達は、旧時代のアナトリア高原の一部と思われるところに転移した。
世界がモザイク状に切り取られても高原は高原なのだろう。
標高が高いことには変わりがないらしく低木の木々が所々に広がる閑散とした荒野が広がっていた。
「これは見事になにもないね。」
よくこんな人の住む気配のないところを見つけたねと彼は感心している。
現在ズルタナイトが流通していないのはおそらくインフラが整っていない所に鉱脈があるためと考えた。
インターネットと地図の空白地域について標高の高い場所を絞った結果が今日の場所だ。
その中でも比較的確率の高そうなところを選んでいる。
「では、地質調査を始める!」
わざとらしく大きな声で宣言する。
私たちは、探索魔法でズルタナイトの鉱脈を探し始めた。
ズルタナイトは不思議な石でアレキサンドライトのように光の違いで黄緑色から紫色に変色する。
ズルタナイトは人工の石があることからも成分は分かっているのだが、なぜか人工の石は綺麗に色がでなかったりアレキサンドライトのように色が濃かったり。
黄緑色や紫色に美しく発色し、変化するものをズルタナイトと特別に呼んでいる。
ただ、現在出回っているほとんどがズルタナイトとは呼ぶことができないダイアスポアと呼ばれる人工鉱物だ。
私は天然石である本物のズルタナイトが欲しかった。
本物の彼の色と、私の色を身につけたかった。




