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俺としたことが、動揺してしまった。
規格外のやつらだってわかっていたじゃないか、こいつらに常識は通用しない。
大きく息を吸ったが、震える唇を抑えることはできなかった。
「アダマンタイトとオリハルコンの製法を教えてくれ。」
いや、だって、アダマンタイトだよ、オリハルコンだよ、どちらも夢の金属だよ!
製法知りたいじゃん。大量生産して加工技術を確立して武器作りたいじゃん!
男の浪漫だよ!
すこしだけ機嫌を取り戻したワンコロがアダマンタイトの作り方を教えてくれる。
「えっとね、なんか硬いやつを頭に思い浮かべてギューッとしてエイッ!ってやるの!」
しっぽを振りながら得意そうにあごを上げて作り方について身振り手振りを付けながら教えてくれる。
だがな、凡人の俺にはさっぱり伝わらないのだ。
ロボ丸は理解できたのかと問うと、悲しそうに頭を振る。
天才にしかできないそうだ、全くレシピとしてまとめられないらしい。
あのロボ丸様がレシピを作成できないとは、相当適当ってことなのか……。
では、と製法が確立しているオリハルコンの精製方法をロボ丸に聴いた。
魔力で黄銅の原子核を構成する中性子の数を追加しクオークの動きを一定方向にうんたらかんたら……、
何を言っているかさっぱりわからんが原理よりも実践だ、ロボ丸に言われた通りに魔力操作をしてみる。
…
……
………。
できん。やはり俺は凡人だな。
だが、凡人には凡人のやり方がある。
正攻法では上手くできなくても別のやり方があるはずだ。
錬金は魔力で周囲から元素を集め、その元素の構成をレシピ通りに変更することによって物質を生成する。
それを変更ではなく複製ならばできるのではないか?
ロボ丸からオリハルコンの一部をもらう。
俺は物質の変更ではなく複製を試みる。
同じになるように原子核を集荷、合成し電子を追加する。
魔力でゴリ押したが、魔方陣で一定方向に集約できれば少ない魔力で単一鉱物なら複製できそうだ。
凡人だからこそできる発想力!
ドヤ顔でオリハルコンを複製した俺の手元を食い入るようにロボ丸が見つめていた。
その方法は素晴らしいですね!とロボ丸が左上に視線を移動し一瞬固まった。
ワンコロ様お借りしますとアダマンタイトを受け取ったロボ丸は一気にアダマンタイトを掌の上で増殖させる。
俺の苦労をいとも簡単に真似しやがって!悲しくてやりきれないが俺は凡人だから文句を言っても仕方がない。
それよりも気持ちを切り替えてこの素晴らしい素材たちをどのようにしてやろうかと前向きに思案することにした。




